著者
芝野 治郎
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2005年度春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.21, 2005 (Released:2005-09-09)

昨年秋(平成16年)および一昨年、中小企業でのバランススコアカード(BSC)の導入を支援する機会を得た。大企業とは違った、中小企業でのBSC導入の問題点がいくつか明らかとなったので、それらを集約し、解決策を検討したい。またBSCの導入を通じて、BSCが経営管理上に持つ意義もいくつか明らかとなってきたので、特にそれらの中で、従来の経営管理論で見過ごされてきたものについて取り上げてみたい。これらを総合することにより新しい経営管理論の体系を構築するきっかけになることを期待している。
著者
芝野 治郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.53, pp.1-4, 2004-05-21

キャプランが1992年に始めて提唱したバランス・スコアカード(Balanced Score Card:BSC)のコンセプトは,その後多数の企業,組織で導入され,成果を挙げ,産業界の注目を集めるようになった.実際にBSCを導入することにより生まれるメリットと,導入にあたっての考慮点を探るために,企業4社に呼びかけて導入研究会を行った.各社の属する業界と各社の事情により,問題点は異なるが,環境の変化を見直し,社員の意識改革を進めるよいきっかけとなるなど,共通のメリットがあることが分かった.またBSC導入を効果的に進めるには,社員全員の参加体制が必要であること,また社員のBSCに関する業績評価を導入し,その成果が社員の士気にも反映されるようにすることが望ましいということが認識された.The concept of the balanced scorecard (BSC) first proposed by Kaplan in 1992 has been implemented by many companies and organizations, generated the remarkable results, and attracted the attention of the industry. In order to investigate the merits obtained by implementing BSC and also study the problems to be considered in implementing BSC, a study team was organized by inviting 4 companies. Each company belongs to the different industry and faces its own problems, but it was observed that there are common merits such as it provides a good chance to review the change of the environment and renew the state of the minds of employees. It can also be said that the participation of all the employees is mandatory to the success of the BSC implementation, and that it is desirable to have the results of the BSC performance reflected to the employee's personal evaluation system so that it adds to the individual morale.