著者
芹澤 伸子
出版者
新潟大学経済学会
雑誌
新潟大学経済論集 (ISSN:02861569)
巻号頁・発行日
no.88, pp.1-17, 2010-03

企業統治のあり方が公的企業の経営にどのように影響を与えるのか,不確実性を仮定して考察した。政府がエージェント契約を締結して民間人や身内である公務員に業務委託するとき,市場に不確実性があればエージェントの行動は彼のリスクに対する許容度に依存する。そこで本論では,政府の目的関数がエージェントのタイプ毎に異なると仮定し,異なるレジームの均衡を比較考察した。その結果,エージェントのリスク許容度によっては公務員への成果主義導入で民間への業務委託より高い厚生水準を達成できる可能性があることを示す。
著者
大東 一郎 石井 安憲 芹澤 伸子 小西 秀樹 鈴木 久美 佐藤 綾野 于 洋 上田 貴子 魏 芳 大東 一郎 石井 安憲 清野 一治 木村 公一朗
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、中国の制度・政策転換と東アジア圏の国際相互依存関係への影響に関わる政治経済学的問題を、財政・金融・産業・環境に焦点を合わせて考究した。財政制度の効率性比較、途上国での望ましい工業汚染規制、企業の株式持合いと政策決定の関係、混合寡占下での公企業の役割、途上国企業の部品の内製・購買の選択を理論的に分析した。中国の社会保障制度の実態、マイクロファイナンスの金融機能を明らかにし、税制の機会均等化効果の日韓台間比較、為替介入政策の市場の効率性への影響分析を行った。