著者
安冨 歩 深尾 葉子 脇田 晴子 長崎 暢子 中村 尚司 生田 美智子 千葉 泉 西川 英彦 中山 俊秀 葛城 政明 苅部 直 渡辺 己 星 泉 小寺 敦 上田 貴子 椎野 若菜 與那覇 潤 黒田 明伸
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

人間を含む生命の生きる力を「神秘」として捉え、その発揮を阻害する要因たる「暴力」を合理的に解明する研究戦略を「合理的な神秘主義」として見出した。こうして発揮される神秘的な力こそが秩序形成の原動力であり、それは個々人の魂の脱植民地化を通じて実現される。この側面を無視した秩序論は必然的に暴力を正当化することになる。
著者
上田 貴子
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.272-279, 2014-11-01 (Released:2014-11-28)
参考文献数
49

目的:本研究は看護職者の役割移行に関する文献を探究し,役割移行という概念の特徴を識別し定義することを目的とする.方法:研究方法にはRodgersの概念分析アプローチ法を用いた.データ収集にはCINAHL Plus with Full Text,MEDLINE,医中誌Webなど9つのデータベースを使用し,検索用語は「role transition」「nurse」「役割移行」とした.最終的に適切と判断された40文献を対象に分析を行った.結果:属性として7カテゴリ;【新たな領域で活動することへの意味づけ】【新たな行動様式を獲得するための取り組み】【新たな活動への期待と成功の希求】【職業的アイデンティティの模索】【情緒的反応】【困難との直面】【時間の枠組み】,先行要件として7カテゴリ,帰結として4カテゴリが抽出された.結論:看護職者の役割移行とは,看護専門職としての発達を志向する看護職者が,新たな領域での活動に意味を見出し,一定期間の活動継続を経て新たな行動様式を獲得していく過程であると定義された.
著者
大東 一郎 石井 安憲 芹澤 伸子 小西 秀樹 鈴木 久美 佐藤 綾野 于 洋 上田 貴子 魏 芳 大東 一郎 石井 安憲 清野 一治 木村 公一朗
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、中国の制度・政策転換と東アジア圏の国際相互依存関係への影響に関わる政治経済学的問題を、財政・金融・産業・環境に焦点を合わせて考究した。財政制度の効率性比較、途上国での望ましい工業汚染規制、企業の株式持合いと政策決定の関係、混合寡占下での公企業の役割、途上国企業の部品の内製・購買の選択を理論的に分析した。中国の社会保障制度の実態、マイクロファイナンスの金融機能を明らかにし、税制の機会均等化効果の日韓台間比較、為替介入政策の市場の効率性への影響分析を行った。
著者
蘭 信三 外村 大 野入 直美 松浦 雄介 上田 貴子 坂部 晶子 高野 和良 高畑 幸 飯島 真里子 花井 みわ 竹野 学 福本 拓 大久保 明男 倉石 一郎 山本 かほり 田村 将人 田村 将人
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究の成果は以下のようである。まず、(1)第二次世界大戦後の東アジアにおけるひとの移動は日本帝国崩壊によって策定された新たな国境線によって引揚げ、送還、残留、定着という大規模な人口移動と社会統合がなされたことを明らかにした。しかし、(2)例えば日韓間の「密航」や中国朝鮮族居住地域と北部朝鮮間の移動のように、冷戦体制が整うまでは依然として残る個々人の戦前期の生活戦略による移動というミクロな側面も継続されていたことを明らかにした。そして、(3)帝国崩壊後も中国に残留した日本人の帰国のように、それは単純に「遅れた帰国」という戦後処理(コロニアリズム)の文脈だけではなく、日中双方における冷戦体制崩壊後のグローバル化の進行という文脈、という二つのモメントに規定されていたことを明らかにした。