著者
金子 希代子 工藤 優子 西澤 裕美子 堀場 沙世 茂木 淳一 馬渡 健一 中込 和哉 山辺 智代 藤森 新
出版者
一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会
雑誌
痛風と核酸代謝 (ISSN:13449796)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.23-29, 2007 (Released:2012-11-27)
参考文献数
14
被引用文献数
2 2

食品中のプリン体含量を測定した.今回対象とした食品は,和食で使用される野菜を中心とした食材で今までに測定されていない食品とおつまみ類,および健康食品である.プリン体含量は,四塩基合計値として,空豆,おくら,もやしは40mg/100g以下であった. 豆もやし, 貝割れ大根,おから,ブロッコリースプラウト,舞茸は50~130mg/100gとpurine-rich vegetablesに分類された.おつまみ類(生ハム,さきいか,アーモンド),調味料(唐揚げ粉),粉末スープ類(ポタージュ, コンソメ) には3 0~180mg/100gのプリン体が含有されていた.一方,健康食品(ケール,ローヤルゼリー, ビール酵母, クロレラ,DNA/RNA)は40~21500mg/100gと大量のプリン体を含有するものがあった.今回測定した食品では,健康食品に,非常に多くのプリン体を含むものがあり,推奨される1日のプリ体摂取量400mgの半量を占めることから,これらの健康食品の日常的な服用には注意が必要であると考えられた
著者
茂木 淳
出版者
東北大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2016-04-22

体内時計は生物にとって、昼夜の光環境の変化に代表される、周期的な外部環境の変化に対応し、自らの行動や生理活性を最適化するうえで重要な機構である。多くの生物では、安定性と柔軟性を兼ね備えた、体内時計の計時メカニズムは「内因性の自律振動の発振」と「外部環境への同調」という二つの要素によって形成されている。照明条件は養殖魚の生残率、成長量に関わる要因の一つである。一般に長日照明飼育は成長を促進させるが、それによって形態異常を持つ割合が増加する魚種も多く知られている。照明条件は、現在までのところ、養殖業者の経験に基づいて設定されている。本研究では、魚類の体内時計と照明条件の関係を理解し、養殖魚の健苗性の向上において最適な照明条件を魚種ごとに予測することを目的とした。これまでの研究で、ヒラメでは、ゼブラフィッシュとは異なる、これまで魚類では知られていなかった視交叉上核を介した体内時計の制御機構が働いていること、中枢時計の同調因子としてコルチゾルが働いていることを示唆した。当該年度では、当初の計画にあった、ヒラメ以外の魚種(カンパチ、フグ、メダカ)における時計遺伝子per2の発現解析をおこなった。カンパチではヒラメと同様に視交叉上核特異的な発現が見られた。それに対してフグでは染色が見られたが他領域の染色と差はなく、組織特異的に強く発現しているとはいえない。これはゼブラフィッシュの染色パターンに類似している。メダカでは、染色が見られなかったため、発現量がISH法の検出可能レベルよりも低いと考えられる。これらのことから魚類の視交叉上核のリズム発信には魚種間で種差があることが推測される。
著者
茂木 淳子
出版者
上越教育大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2012

○研究目的:小学校外国語活動において、児童の学習意欲を高めるためのCan-Do評価を開発・実践し、その効果を明らかにする。○研究方法(1)外国語活動の実施Hi,friends!を活用した外国語活動(2)Can-Do評価の作成(3)アンケートの実施○研究成果本研究の結果、Can-Do評価を活用した外国語活動において、児童にとって魅力的で満足感を得ることのできる活動を実施することができた。指導と評価は、表裏一体である。そこで、Can-Do評価の作成に当たって、次の○項目に留意した。この評価は、4段階の自己評価からなる。第1段階は「まだ自信をもってできない」という状態であり、該当児童が0であることが望ましい。第2段階は「自信は十分ではないが、何らかの手助けがあればできる」という状態である。したがって、活動中に何らかの手助けが保障されていなければならない。第3段階は「多くの児童ができる」という状態であり、全体の8割がここまで到達することを目標とする。第4段階は「発展的な活動ができる」という状態であり、活動の中に自信のある学習者を飽きさせないような挑戦的な取り組みを設定する必要がある。つまり、活動の前に、支援を必要とする児童やもっと活躍の場を必要とする児童をともに満足させるような配慮をすることで、活動が充実し、児童の満足感も高まるという結果を得ることができた。外国語活動を担当する者は、通知表や指導要録に活動の所見を記入しなければならない。ややもすると学期末に評価のための評価をしがちである。しかし、このような評価方法を採択することで、活動が充実し、児童の自己評価もでき、児童の学びの履歴ともなる。有効な方法であるといえる.