著者
高島 幸成 荻林 成章
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.177-180, 2014 (Released:2015-01-30)

景気循環およびGDPに及ぼす減税の影響を再現するためのモデル条件について一連の計算機実験により検討した。その結果、景気循環を再現するための必要条件は投資に際しての信用創造がモデルに内包されていること、またGDPに及ぼす所得税減税効果再現のための必要条件は政府による非効率な支出がモデルに内包されていること、GDPに及ぼす法人税減税効果再現のための必要条件は政府による非効率な支出に加えて、減税による利益剰余金を支出するメカニズム(経営者報酬、設備投資における自己資金使用)が内包されていること、であることがわかった。このことは特定のマクロ現象を再現するために必要不可欠なモデル構造が存在することを示している。
著者
荻林 成章 高島 幸成
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2010年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.85, 2010 (Released:2010-11-15)

著者らは先に企業、消費者、銀行エージェントを内包し、価格・生産量・投資をエージェントが自己調整する人工経済エージェントベースモデルを構築し、景気循環などの現実の経済挙動と同様の振舞いが再現されることを明らかにした。本研究では上記モデルを産業連関表及びGDPの計算が行えるように改良し、GDP及び景気変動は投資に伴う銀行からの資金借入を伴う市場流通資金量と、消費者の可処分所得による需要量、及びこれら要因の周期的変動によって説明できることを明らかにし、これらの結果から現実経済の景気循環に及ぼす諸要因の影響について考察した。
著者
荻林 成章 徐 春暉 寺野 隆雄
出版者
千葉工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

消費者、生産者、銀行、政府、及び消費財市場、株式市場、労働市場からなる人工経済システムのエージェントベースモデルを構築し、価格の均衡、資金循環、景気循環、GDPと物価の関係、所得税及び法人税の減税乗数、などのマクロ経済基本挙動の再現に及ぼすモデル条件の影響を解析した。その結果、個人や法人の多様な行動とその相互作用からマクロ経済挙動が内生的に創発され、定性的に傾向が再現されること、及びマクロ経済挙動ごとにその再現に必要不可欠なモデル構造とその基本メカニズムが解明できた。また政府支出の非効率性を考慮した減税乗数式を導出した。これらは投稿論文4篇、学会発表12篇(内国際会議論文5篇)にまとめた。
著者
高島 幸成 荻林 成章
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.177-180, 2014

景気循環およびGDPに及ぼす減税の影響を再現するためのモデル条件について一連の計算機実験により検討した。その結果、景気循環を再現するための必要条件は投資に際しての信用創造がモデルに内包されていること、またGDPに及ぼす所得税減税効果再現のための必要条件は政府による非効率な支出がモデルに内包されていること、GDPに及ぼす法人税減税効果再現のための必要条件は政府による非効率な支出に加えて、減税による利益剰余金を支出するメカニズム(経営者報酬、設備投資における自己資金使用)が内包されていること、であることがわかった。このことは特定のマクロ現象を再現するために必要不可欠なモデル構造が存在することを示している。