著者
菅佐原 洋
出版者
一般社団法人 日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.24-34, 2018

<p>発達障害児の発話指導では、対象児の発声が有意味語や見本音声に近づくことが求められる。従来は指導者や第三者による印象評定が用いられることが多かったが、効果的な支援や訓練者の技術向上のためには、より客観的で定量的な指標を用いる必要がある。そこで、本稿ではフリーウェアであるPraatを用いた音声解析を利用した定量的評価の手法について紹介する。</p>
著者
菅佐原 洋
出版者
日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.13-25, 2013

研究の目的 携帯電話を用いた行動分析学用語の学習において、見本合わせ(MTS)教材とリスト教材の有効性の比較を目的とした。研究計画 刺激セット間多層ベースライン法の変法を用いた。場面 筆記試験による評価は、大学の一室で実施し、介入は、各参加者の所有する携帯電話を使用して行われた。参加者 行動分析学の学習に興味をもつ大学院生5名が参加した。介入 介入条件では2つの訓練を行った。訓練Aでは、用語の定義文に対応した正しい用語を選択できるMTS教材が用いられ、訓練Bでは、用語と定義文を同時に閲覧することができるリスト教材が用いられた。行動の指標 用語の定義文に対応した正しい用語を記述する問題の正答率を使用した。結果 プローブ評価、および1ヶ月後、3ヶ月後のフォローアップ評価において、リスト教材よりもMTS教材の平均正答率が高かった。結論 参加者間で平均正答率に変動性が見られたが、MTS教材のほうが、用語の獲得と維持において、有効である可能性が示唆された。