著者
筒井 貴士 我満 拓弥 大城 卓 菅原 晃平 永井 隆広 渋木 英潔 木村 泰知 森 辰則
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.125-155, 2014
被引用文献数
1

近年,国会や地方議会などの会議録が Web 上に公開されている.会議録は,首長や議員の議論が書き起こされた話し言葉のデータであり,長い年月の議論が記録された通時的なデータであることから,政治学,経済学,言語学,情報工学等の様々な分野において研究の対象とされている.国会会議録を利用した研究は会議録の整備が進んでいることから,多くの分野で行われている.その一方で,地方議会会議録を利用した研究については,各分野で研究が行われているものの,自治体によりWeb上で公開されている形式が異なることが多いため,収集作業や整形作業に労力がかかっている.また,各研究者が重複するデータの電子化作業を個別に行っているといった非効率な状況も招いている.このような背景から,我々は多くの研究者が利用することを目的として,地方議会会議録を収集し,地方議会会議録コーパスを構築した.本稿では,我々が構築した地方議会会議録コーパスについて論ずる.同コーパスは,Web上で公開されている全国の地方議会会議録を対象として,「いつ」「どの会議で」「どの議員が」「何を発言したのか」などの各種情報を付与し,検索可能な形式で収録した.また,我々は会議録における発言を基に利用者と政治的に近い考えをもつ議員を判断して提示するシステムを最終的な目的としており,その開発に向けて,分析,評価用のデータ作成のために会議録中の議員の政治的課題に対する賛否とその積極性に関する注釈付けをコーパスの一部に対して行った.本稿では,注釈付けを行った結果についても報告する.
著者
菅原 晃 田中 剛 板垣 厚一 阿部 隼人 座主坊 利人 SAMAULAH Hazairin 喜多村 博
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. A, 基礎・材料・共通部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. A, A publication of Fundamentals and Materials Society (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.123, no.5, pp.443-448, 2003-05-01
参考文献数
14
被引用文献数
1

The triggered vacuum gap (TVG) is a closing switch for generating large current pulse and can work in the wide range of voltage for several kV to tens kV. Main electrodes are made of Ag-WC. One of main electrode has a hole for trigger electrode (Mo). The switching time is short, if the polarity of the holed-electrode is negative. It is called polarity effect. We devised a crowbar circuit using the polarity effect of the TVGs. The crowbar current of this circuit was investigated experimentally by varying applied voltage, inductance, capacitance, gap length of TVGs, and trigger current duration. A crowbar current, crest of which is 2.4 kA and 4.9/270µs for example, was observed. The probability of generating the crowbar current was more than about 90 %, in the following condition: the trigger current duration of 6.65 µs and the gap length of 2-6 mm.
著者
西場 洋一 須田 郁夫 沖 智之 菅原 晃美
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.295-303, 2007
被引用文献数
4 6

(1) 全国各地で栽培された大豆20品種・31検体のイソフラボン,ビタミン類を分析した結果,イソフラボン総量は131.6~568.7mg/100gdwの範囲で変動しており,平均値は302.9mg/100gdw, 変動係数は40.7%であった.それぞれの栽培地において,イソフラボンは品種の違いで最も大きく変動する傾向にあった.イソフラボンの組成はマロニル配糖体が全体の72.9~87.6%を占め最も多く,アセチル配糖体,アグリコンは微量であった.アグリコンの組成はGenisteinの比率が高い傾向にあった.イソフラボン総量に占めるアグリコンの割合は平均して53.9%であり,イソフラボン総量とアグリコン換算値との間には極めて高い相関関係が認められた.<BR>(2)α-トコフェロール当量(ビタミンE)は,全国の大豆において3.4~13.3mg/100gdwの範囲で変動し,平均値は5.6mg/100gdw, 変動係数は40.5%であった.4つの同族体の中でα-,β-トコフェロールの変動が大きく,各栽培地で共通した傾向であった.特にα-トコフェロール含量はビタミンEとしての生物学的効力を表すα-トコフェロール当量と相関が高く,大豆のビタミンEがα-トコフェロールの変動により大きく支配されている実態が示された.チアミンは0.55~0.89mg/100gdw, リボフラビンは0.21~0.30mg/100gdwの範囲で変動していた.平均値はそれぞれ0.71mg/100gdw, 0.23mg/100gdw, 変動係数は13.0%,10.3%であり,イソフラボン,α-トコフェロール当量に比べると変動は小さかった.<BR>(3)九州地方の基幹品種である「フクユタカ」について,九州地域11箇所で栽培された大豆を収集し成分分析を行った結果,全国大豆の分析結果と同様,イソフラボンとα-,β-トコフェロールの変動が大きく,チアミン,リボフラビンの変動は小さい傾向であった.