著者
丸山 敦史 浅野 志保 菊池 眞夫
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.59-66, 2004-03-31
被引用文献数
4

文部科学省が総合学習を導入する以前から農業体験学習は練馬区の小学校のカリキュラムに広く取り入れられてきた.本研究で調査した総ての小学校で,農業体験学習担当の先生は,自然とのふれあい,農業や食料生産の大切さ,労働の大切さなどを知るというこの体験学習の諸目的は達成されていると評価している.しかし同時に,適切な知識の不足,十分な大きさの農場を確保することの難しさ,担当教員に過重な負担を与える等の問題点の存在も指摘された.小学校の児童から得られたデータを用いて行われたプロビット分析の結果も,自然や農業の大切さの自覚等の面で農業体験学習が児童に良い影響を与えていることを明らかにした.しかし,そのようなプラスの効果が男子児童をバイパスしている傾向も見出された.
著者
菊池 眞夫 高垣 美智子 倉内 伸幸 南雲 不二男 丸山 敦史 丸山 敦史
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

サブサハラにおける「低投入環境保全型」農業モデルを提唱するため、ウガンダにおいて農家調査、栽培試験、パピルス湿地開田試験、関連2次資料収集を行った。これら基礎データの分析により、陸稲作・水稲作の普及により稲作生産を飛躍的に拡大するポテンシャルは極めて大きく、サブサハラにおいて、環境に負荷を与えることなく「緑の革命」を達成する条件は整っており、それを達成することが農村の貧困解消にも貢献することが明らかとなった。
著者
渡部 亮 坂田 祥子 丸山 敦史 菊池 眞夫
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.51-58, 2004-03-31

横浜市の三つ池公園の利用者から得られた支払意志額(WTP)を用いて都市公園の選好構造を検討した.公園が現状のままで有料化された場合入場料として幾ら払うかという質問に対して得られたWTPの平均値は138円であった.これに対して公園のサービスとインフラストラクチュアを改善した上で有料化するとした場合のWTPは平均180円であった.WTP関数の計測により,所得,年齢,公園訪問の目的が複数ある場合にWTPが統計的に有意に高められることが明らかにされた.公園の機能と快適さを高く評価する訪問者も高いWTP水準を示した.また計測された年齢とWTPの関係から,公園の入園料を平均WTPより低い100円に設定するとしても,35歳以下の若い世代の来園者を失う可能性が高いことが明らかになった.