著者
蓬田 勝之 黒澤 早穂
出版者
社団法人 におい・かおり環境協会
雑誌
におい・かおり環境学会誌 (ISSN:13482904)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.164-174, 2010-05-25 (Released:2016-04-01)
参考文献数
17
被引用文献数
2

現代バラは,西洋のバラと東洋のバラが人のひらめきや知恵によって交配され誕生した.より美しいものを創り出したいとする人間の代わらぬ情熱が,いつの時代にも見えてくる.そして現代にあっても,美しいバラの神秘さは人を惑わせるほどの「香り」にあることに異論はないであろう.現代バラのハイブリット・ティー(HT)ローズは,ティー・ローズとハイブリット・パペチュアルローズの交配により誕生した.現在,園芸種の約70%はHTローズと言われている.古代から現代バラおよび原種や原種間交雑種などの嗅覚評価とヘッドスペースGC/MS分析を行うことで,現代バラの香りの系譜およびタイプ分類について言及した.
著者
小又 昭彦 蓬田 勝之 中村 祥二 太田 忠男 井澤 靖子
出版者
園藝學會
雑誌
園芸學會雜誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.429-434, 1989
被引用文献数
1 7

ツバキ属の花の香気成分について解析を行ったところ以下の結果を得た.<br>1. ツバキ属の花の香気成分として, Linalool oxide のフラン体とピラン体, Linalool, Methyl benzoate, Methyl salicylate, Phenyl ethyl alcohol, Benzaldehyde Benzyl alcohol, Acetophenone を解析した.<br>2. これらの花の官能評価結果とヘッドスペース成分分析結果よりツバキ属の香気を4つに分類することができた.<br>3. 香気分類と形態的分類との間には相関が見られ, 成分的に見ると, Acetophenone はサザンカ節特有の成分であることがわかった. また香気からもハルサザンカは, ヤブツバキとサザンカの自然交雑種であることを裏付けていると思われた.
著者
小又 昭彦 蓬田 勝之 中村 祥二 太田 忠男 井澤 靖子
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.429-434, 1989 (Released:2007-07-05)
参考文献数
6
被引用文献数
6 7

ツバキ属の花の香気成分について解析を行ったところ以下の結果を得た.1. ツバキ属の花の香気成分として, Linalool oxide のフラン体とピラン体, Linalool, Methyl benzoate, Methyl salicylate, Phenyl ethyl alcohol, Benzaldehyde Benzyl alcohol, Acetophenone を解析した.2. これらの花の官能評価結果とヘッドスペース成分分析結果よりツバキ属の香気を4つに分類することができた.3. 香気分類と形態的分類との間には相関が見られ, 成分的に見ると, Acetophenone はサザンカ節特有の成分であることがわかった. また香気からもハルサザンカは, ヤブツバキとサザンカの自然交雑種であることを裏付けていると思われた.