著者
藤井 樹也
出版者
成蹊大学法学会
雑誌
成蹊法学 = The journal of law, political science and humanities (ISSN:03888827)
巻号頁・発行日
no.92, pp.179-198, 2020

アメリカ連邦最高裁は、Bakke 判決(1978)、Grutter 判決(2003)、Gratz 判決(2003)、Fisher I 判決(2013)、Fisher II 判決(2016)などを通じて、大学における人種的優先入学の合憲性審査を行い、厳格審査を満たした柔軟な人種考慮に限って、例外的に許容する判例法理を形成してきた。他方で、この傾向に批判的な人々は、イニシアティヴを受けた州民投票によって、優遇措置を禁止する州憲法改正を企てた。このような州憲法改正が成立した州では、州民投票のような困難な手段によって再度の州憲法修正を成功させない限り、人種的優先入学制度を復活させることができなくなった。これは、連邦憲法修正14 条の平等保護条項違反なのだろうか。Schuette 判決(2014)は、数々の困難な問題に関連する重要な判決である。
著者
青柳 幸一 宮城 啓子 藤原 静雄 藤井 樹也 小宮 信夫 渡井 理佳子 井上 禎男
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本共同研究の顕著な成果として、理論に留まらず実践的活動および政策論の実現を挙げることができる。そのようなものとして、まず、安全・安心まちづくりに関する研究・実施を挙げることができる。犯罪から住民を守るための具体的施策として、大人ばかりでなく子どもが参加した「地域安全マップ」の作成を推奨し、日本各地で実践してきた。他の顕著な政策論への結実として、現行の外国人登録制度に代わる新しい外国人台帳制度の提案に結びつく研究をあげることができる。