著者
藤原 勉 佐々 幸成 一色 泰
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.60-64, 1987-01-25 (Released:2010-11-26)
参考文献数
12

1. ホルスタイン種新生子牛5頭 (雌2頭雄3頭) を用い, 子牛の下痢に伴う電解質の損失を補うための経口補液投与の効果をみるため, シュークロース液投与による下痢を誘発した後経口補液を投与して血中電解質の濃度変化について調査し, 生理食塩水投与の場合と比較した.2. Ht値は下痢状態では有意に上昇したが, 経口補液の投与後は直ちに回復した. 血清中ナトリウム濃度は経口補液投与後有意に上昇したが, 生理食塩水投与後ではほとんど変化しなかった. 血清中カリウム濃度は経口補液投与後ほとんど変化せず, 生理食塩水投与時とほぼ同様であった. 血清中塩素濃度は生理食塩水投与後は変化しなかったが, 経口補液投与後では上昇する傾向にあった. 血清中マグネシウム濃度は経口補液投与後においても著しい変化はなかった.3. これらの結果から, シュークロース性下痢症では血中電解質の損失は少ないものの, 経口補液投与によって容易に補い得ることが明らかになった.

1 0 0 0 OA 月面環境試験

著者
星野 健 松本 甲太郎 四宮 康雄 片山 保宏 藤原 勉 若林 幸子 岡田 達明 久保田 孝 大槻 真嗣 岩田 隆浩 Hoshino Takeshi Matsumoto Kotaro Shinomiya Yasuo Katayama Yasuhiro Fujiwara Tsutomu Wakabayashi Sachiko Okada Tatsuaki Kubota Takashi Otsuki Masatsugu Iwata Takahiro
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発資料 = JAXA Research and Development Memorandum (ISSN:13491121)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RM-06-008, 2007-03-30

月の1日は地球の1日=24時間を単位とすると29.5日である。従って、月の昼は14.75日、夜は14.75日となり、月の赤道付近のレゴリスの温度は、昼は120度Cまで上昇し、夜は-180度C以下まで降下すると言われている。月面に軟着陸した探査機やローバが長期間その機能を維持するには、昼間の高温に耐えなければならないのは当然である。加えて、約15日間続く夜間を乗り越え、次の昼には活動を再開しなければならない。さて、現在我々が利用出来る機器は上記の厳しい温度環境に対し、どの程度の耐性を持っているのだろうか。高温側のデータは揃っていると言えるが、-180度Cという低温側のデータはほとんど無いというのが実情である。そこで、温度制御の出来る宇宙環境模擬装置を用いて、高真空の月面まで含めた月面環境試験を実施する事にした。