著者
藤田 茂夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.833-843, 1993-08-25
被引用文献数
3

次世代の半導体レーザダイオードとして,現在,し烈な研究開発競争がくりひろげられている.ZnSe系II-VI族半導体による,量子井戸構造青色半導体レーザの研究現況と,将来展望について解説する.光情報処理関連分野への応用上のインパクトが大きい青色半導体レーザは,現在では室温パルス発振が実現している.実用上の必要条件である室温連続発振に向けての研究が,精力的に行われているが,なお技術上,物性上,特性上解決・解明すべき課題も多い.しかしながら,これらの課題を乗り越え,青色半導体レーザが実現される時期も,そう遠くない物と思われる.