- 著者
-
羽田 丈紀
飯田 直子
衛藤 謙
矢永 勝彦
- 出版者
- 日本大腸肛門病学会
- 雑誌
- 日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
- 巻号頁・発行日
- vol.70, no.10, pp.655-660, 2017 (Released:2017-10-23)
- 参考文献数
- 20
256ch.High-resolution 3D manometry(以下,256ch.HRM)は,直腸肛門の生理,解剖,機能を理解する上で,機能的肛門管長,最大静止圧,最大随意収縮圧,いきみ圧,咳反射,直腸肛門反射,直腸知覚検査の視覚情報としての認識を可能にする有用な検査法である.検査時,リアルタイムでの動画観察が可能であるため,2Dや3D画像で肛門管の動態生理学を把握できる.より高精度で連続性のあるデータが得られ,さらに直腸肛門疾患の手術後症例や括約筋障害症例における障害部位や障害の程度が測定可能と考えられ,従来法と比べ,検者による測定結果のばらつきが少なく再現性の向上が見込まれる.本稿では特に256ch.HRMの使用法,性能を中心に解説する.