著者
西尾 直也
出版者
日本理科教育学会
雑誌
日本理科教育学会東海支部大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
no.56, 2010-11-27

「グリーンマン」は光合成に関する思考実験を示す愛称である。自分が"グリーンマン"となり、植物の気持ちになって考えてみると、意外なほど植物というものの生き方が理解できることに気づく。擬人化ならぬ"擬植物化"によって、われわれヒトの行動様式、生活および形態はどのように変わっていくだろうか?またその結果、見えてくるものとは?思考実験の意義や利点および日本やザンビアの教育現場における「グリーンマン」の実践例も交えつつご紹介していきたい。
著者
西尾 直也 朝倉 暢彦 乾 敏郎
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第12回大会
巻号頁・発行日
pp.32, 2014 (Released:2014-10-05)

心の理論による他者の心的状態を理解する過程には,心についての一般的な知識に基づくとする立場の理論説と自己の心的状態を他者に投影して他者理解を行うとする立場のシミュレーション説が提唱されている.先行研究では,他者の心的状態のうち誤信念を推測する理論説に基づくモデルが提案されているが,誤信念理解の発達過程や誤信念以外の心的状態の理解との関連やシミュレーション説が考慮されていない.そこで,本研究ではシミュレーション説に基づいた心の理論のベイジアンネットワークモデルを提案し,様々な心的状態の理解の発達過程と相互関連を検討した.その結果,他者の信念や知識を理解する心的機能の同時発達が誤信念という高次の心的機能の獲得に必要であることが示唆された.