- 著者
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根来 宏光
西山 博之
- 出版者
- 一般社団法人 レギュラトリーサイエンス学会
- 雑誌
- レギュラトリーサイエンス学会誌 (ISSN:21857113)
- 巻号頁・発行日
- vol.12, no.1, pp.55-62, 2022 (Released:2022-01-31)
- 参考文献数
- 27
- 被引用文献数
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医薬品の避妊に関するガイダンスが,AMED(日本医療研究開発機構)研究班「生殖能を有する者に対する医薬品の適正使用に関する情報提供のあり方の研究」でとりまとめられた.このガイダンスでは,生殖可能な患者への医薬品使用による胚・胎児発生に対する潜在的リスクを最小限に抑えるため,投薬治療中および最終投薬後に避妊が推奨される条件および避妊期間に係る基本的な考え方を示している.本稿では,ガイダンスの男性避妊について概説するとともに,「生殖補助医療(配偶子の凍結など)」,「放射性医薬品,再生医療等製品,ワクチン等の生殖発生毒性リスク」,「感染性を有する可能性のある医薬品における性行為に伴うパートナーへの感染リスク」の3点について補足したい.