- 著者
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西山 尚志
樫原 茂
飯田 勝吉
山口 英
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.102, no.691, pp.71-76, 2003-02-27
- 被引用文献数
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近年,インターネットの普及とプロードバンド化に伴い,映像や音声を転送する実時間通信が増加している.実時間通信時に経路障害が発生し,実時間性が損なわれる事は重要な問題である.本稿では,この対策としてマルチホームが有効であると考え,マルチホームを実現可能なSCTP(Stream Control Transmission Protocol)に注目する. SCTPでは転送を行うパスをプライマリパスと呼ぶ.このプライマリパスは,ネットワークの状況を考慮せず決定され,変更もできない.さらに,経路の切り替え基準や切り替え時間も問題となる.そこで,本稿ではこれらの問題点とその影響を明らかにし,拡張したHEARTBEAT機能を用いた,SCTPにおける実時間通信むけプライマリパス選択手法を提案する.さらに,提案手法の有効性をシミュレーションを用いて評価,考察する.