著者
西川 祥子 久保 満佐子 尾崎 嘉信
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.102, no.1, pp.1-6, 2020-02-01 (Released:2020-04-01)
参考文献数
29
被引用文献数
3

コナラ林におけるナラ枯れの進行過程とナラ類およびクリ(以下,ナラ類としてまとめる)の動態を明らかにするため,島根大学三瓶演習林の1 haのコナラ林で2001年から2018年の17年間のナラ類の生残および枯死,胸高直径の変化を調べた。ナラ枯れが確認された2012年から2014年の各年は枯死個体の分布も調べた。その結果,ナラ枯れ発生前は,ナラ類の小径木が枯死するものの胸高断面積合計は増加し,ナラ枯れの発生に伴い減少に転じた。ナラ枯れ発生初期の2012年と2013年はナラ枯れにより直径に関係なく枯死し,ナラ枯れが蔓延した2014年は小径木で枯死しやすく,ナラ枯れは谷で発生しやすかった。2013年と2014年は各1年でナラ枯れ発生前の5年分に近い本数が枯死した。2001年に426本あったナラ類は2018年に212本になり,ナラ枯れによる枯死率が18.1%,その他の要因による枯死率が32.2%と17年間ではナラ枯れによる枯死木の方が少なかった。しかしナラ枯れによって,短期間で枯死木が増加することに加え,大径木も枯死することで森林構造が大きく変化すると考えられた。
著者
青木 舜平 西川 祥子 柳原 英人 佐藤 徹哉
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 72.1 (ISSN:21890803)
巻号頁・発行日
pp.1006, 2017 (Released:2018-04-19)

局在表面プラズモン共鳴(LSPR)に伴う磁気光学効果の増大はスピン軌道相互作用の変化に起因するものと考えられている。本研究ではAuナノ粒子のLSPRを用いてCoFe_2_O_4_の磁気異方性の変化させることを目指す。Auナノ粒子が埋め込まれたCoFe_2_O_4_膜を作製し共鳴波長、ファラデー効果の測定をした。結果はファラデー回転角が共鳴波長で大きく変化し、磁気異方性の変化を示唆するものであった。