著者
西平 重喜
出版者
日本選挙学会
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.30-43, 2015 (Released:2018-03-23)

ドイツの無条件降伏は日本より3カ月ほど前であったが,戦後初めての西ドイツの選挙は日本の1947年4月より2年以上遅れた1949年8月であった。その選挙の準備は占領下で始められたが,選挙の方法について,ドイツの各政党の意見が一致しなかったし,占領国の主張も食い違っていた。したがって統一的,恒久的な選挙法を制定することが困難で,各州を重視する選挙の方法を採用せざるを得ず,並立制が使われた。1957年の第3回選挙からは併用制が続いているが,各党への議席の配分法は4回変更されている。特に2013年の配分法は画期的な点もあるが,ドイツの正式報告書の煩雑な計算を簡単にできる方法についても紹介する。また配分方法がどんな結果をもたらすか比較検討する。
著者
西平 重喜
出版者
財団法人日本世論調査協会
雑誌
日本世論調査協会報
巻号頁・発行日
no.76, pp.59-64, 1995-10-31
著者
西平 重喜
出版者
Japanese Association of Electoral Studies
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.149-158,272, 1998-02-28 (Released:2009-01-22)
参考文献数
17

Since 1928 in Japan, 24 times of general elections, except 1945, were carried out with constituencies returning several members but single vote. However the 1996 general election was fought under a mixed system. The new system consist of the 300 members elected in single-member constituency and the 200 proportionally distributed for parties in 11 blokes. The elector has two votes, one vote for a candidate in a constituency and anther for a party in a block. We could find some kind of mixed system in 19 century, but the proposal by Leon Bulum, in 1926, was first attempt in national election, in which 332 seats elected in single-member constituency and 212 divided proportionally in nation wide. But it was not adapted. Now a days, 18 countries out of 181 use mixed system. In this paper, we compare the systems of Japan, Germany, Italy, Hungary and a variation of Italian method, according to simulation by the Japanese, German and Italian election data. In a word, Japanese system are profitable for a big party as single-member constituency system, but it is insufficient to reflect minor opinion in Diet.
著者
西平 重喜
出版者
Japanese Association of Electoral Studies
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.5-18,224, 2005

選挙制度を議員の選出方法に限れば,小選挙区制と比例代表制の理念ははっきりしている。前者はなるべく狭い地域で選挙をして,選挙民が人柄のよく分かった代表を議会に送り出そうとする。後者は選挙民の意見の縮図を議会に作り出そうというものである。これ以外の選挙制度の理念は,この2つの制度を,それぞれの社会の実情に合わせようということで,やや違った次元の理念といえるだろう。<br>「政治改革から10年」の特集といえば,中選挙区制を廃止し並立制が採用されたのは,どんな理念によるものかが問題になる。この変更にあたっての論議の重点は,安定した政権の樹立や政権交替がしやすい選挙方法という点におかれた。あるいは少しでも中選挙区制による閉塞状態を動かしてみようという主張が強かったようだ。<br>ここではまず各選挙制度の理念や長所短所の検討から始める。そして最後に私の選挙制度についての理念である比例代表制の提案で結ぶ。
著者
西平 重喜
出版者
財団法人日本世論調査協会
雑誌
日本世論調査協会報
巻号頁・発行日
no.82, pp.30-38, 1998-10-31
著者
西平 重喜
出版者
Japanese Association of Electoral Studies
雑誌
選挙研究 (ISSN:09123512)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.5-18,224, 2005-02-28 (Released:2009-01-22)
参考文献数
19

選挙制度を議員の選出方法に限れば,小選挙区制と比例代表制の理念ははっきりしている。前者はなるべく狭い地域で選挙をして,選挙民が人柄のよく分かった代表を議会に送り出そうとする。後者は選挙民の意見の縮図を議会に作り出そうというものである。これ以外の選挙制度の理念は,この2つの制度を,それぞれの社会の実情に合わせようということで,やや違った次元の理念といえるだろう。「政治改革から10年」の特集といえば,中選挙区制を廃止し並立制が採用されたのは,どんな理念によるものかが問題になる。この変更にあたっての論議の重点は,安定した政権の樹立や政権交替がしやすい選挙方法という点におかれた。あるいは少しでも中選挙区制による閉塞状態を動かしてみようという主張が強かったようだ。ここではまず各選挙制度の理念や長所短所の検討から始める。そして最後に私の選挙制度についての理念である比例代表制の提案で結ぶ。