著者
藤井 弘章 難波 明代 西村 伸一
出版者
日本自然災害学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.283-335, 2021

本研究では,淡路島北部のため池の,地震被害・無被害を分けた要因とメカニズムを明らかにしょうと試みた。多変量解析(10ないし11アイテム)を,野島領域395(被害:112,無被害:283)個, 5 町領域1562(同じく348,1214)個につて行った。主なアイテムのカテゴリースコア(CS)のピークは,震央角度が6 個(野島領域:CS の大きさ順に,10,150,30,70,100,130度。5町領域:同じく,100,160,140,70,40,10度),断層角度が7 個(野島:同じく,100,80,20,160,40,140,120度),震央距離 が1 個(野島・5 町領域共10 km),断層距離2個(野島:-150,600m)あった。これらの結果は放射パターンから説明できた。CSのピーク角度と強調された地震波の放射角(理論値:P 波・SV 波:45度と135度,SH 波: 0 度と90度)との関係から,震央付近の第1 の強震点As と共に,第2の強震点As'があると言えた。
著者
村上 章 中畑 和之 西村 伸一 藤澤 和謙 小林 晃 鈴木 誠
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

地震災害リスクと豪雨災害リスクを統合したアセットマネジメントシステムの構築につき、任意年の地震リスク=損失額×地震損失確率を算定し、最終的にLCC=供用年内のリスク+改修費用+維持管理費用を得る。LCCを最小化することで最適な改修および維持管理方法を決定する。この解析を複数の対象地域(ため池群の流域とその下流地域)で実施し、一連の分析を統合化した意思決定システムを完成させた。上記の研究成果は、論文や口頭発表を通じて公表した。さらに、一般市民向け研究成果公開事業「京都大学アカデミックデイ」にて発表・説明した。