著者
森本 敏弘 浅井 光輝 笠間 清伸 藤澤 和謙 井元 佑介
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A2(応用力学) (ISSN:21854661)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_213-I_221, 2014 (Released:2015-02-20)
参考文献数
26

2011年東北地方太平洋沖地震では,津波により防波堤や防潮堤などの港湾施設が甚大な被害を受けた.防波堤や防潮堤の被災メカニズムに関するこれまでの研究・調査により,I. 防波堤前面と背面の水位差に起因して作用する水平力,II. 防波堤の越流水ならびに目地で発生する流水による捨石マウンドの洗掘,III. 浸透流による捨石マウンドの支持力低下に伴うパイピング破壊などが被災の主因として考えられている.本研究では,この中でもIII. の浸透流による防波堤の崩壊現象の解明に焦点をあて,まず基礎段階として,粒子法による地表流(津波)と浸透流の統一解析法を構築した.支配方程式には既往の研究よりナビエ・ストークス方程式と拡張されたダルシーの法則を統一的に記述したものを採用し,粒子法の一種である安定化ISPH法の概念に基づいて定式化している.最後に,簡単な例題を用いて本解析手法の検証を行った.
著者
藤澤 和謙 桃木 昌平 山本 清仁 小林 晃 青山 成康
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
応用力学論文集 (ISSN:13459139)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.385-394, 2006-08-25 (Released:2010-06-04)
参考文献数
8
被引用文献数
3 2

Studied herein is theoretical mechanism of the failure of an embankment caused by overflowing from a reservoir. An experiment has been conducted to observe the phenomenon, and the theory of the mechanism has been developed on the basis of the erosion and the stability of the slope subjected to the erosion. Shallow water equation considering the slope angle has been used to describe the erosion, and Mohr-Coulomb failure criterion has been applied to the stability analysis. The results allow the surface profile and the erosional speed to be determined as functions of imposed parameters. At the end of this paper, we have discussed the scope of application, and examined the theory by an additional experiment.
著者
村上 章 中畑 和之 西村 伸一 藤澤 和謙 小林 晃 鈴木 誠
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

地震災害リスクと豪雨災害リスクを統合したアセットマネジメントシステムの構築につき、任意年の地震リスク=損失額×地震損失確率を算定し、最終的にLCC=供用年内のリスク+改修費用+維持管理費用を得る。LCCを最小化することで最適な改修および維持管理方法を決定する。この解析を複数の対象地域(ため池群の流域とその下流地域)で実施し、一連の分析を統合化した意思決定システムを完成させた。上記の研究成果は、論文や口頭発表を通じて公表した。さらに、一般市民向け研究成果公開事業「京都大学アカデミックデイ」にて発表・説明した。