著者
西村 由美子 有村 達之
雑誌
心理・教育・福祉研究 : 紀要論文集 = Japanese journal of psychology, education and welfare
巻号頁・発行日
no.19, pp.9-17, 2020-03-31

失体感症とは身体感覚を感じることができない状態のことを指す。本研究では母親の失体感症傾向と虐待傾向との関連性についての調査を行った。調査対象は,幼児以下の子どもを持つ母親172名,およびに小学生以上の年齢の子どもを持つ母親155名の合計327名であり,失体感症と子ども虐待傾向について質問紙による調査を実施した。幼児群,小学生以上群のそれぞれについて失体感症傾向と虐待傾向との間の関連性を分析したところ,失体感症と虐待傾向には有意な相関が観察された。失体感症傾向を持つ母親は,体調などの身体感覚を感じ取ることで適度に休憩をとったり,ストレスに対処することが苦手なため,ストレス反応として子どもに対して怒りを表出してしまう可能性が考えられた。
著者
内藤 真理子 西村 由美 竹内 茜
出版者
日本語教育方法研究会
雑誌
日本語教育方法研究会誌
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.32-33, 2015-09-19

The purpose of this paper is to aid teachers who struggle to select topics for debate. Although many books and studies have been published concerning methods of teaching debate, few address methods of topic selection. Nevertheless, this topic is an important factor in determining the success or failure of teaching debate, and therefore must be considered. The researchers interviewed multiple teachers and asked them to describe their methods of topic selection; based on their responses, suggestions are provided to assist teachers in selecting debate topics.
著者
谷口 明展 香川 大輔 浦邉 啓太 賀嶋 直隆 永井 由佳 西村 由美
出版者
一般社団法人 日本在宅薬学会
雑誌
在宅薬学 (ISSN:2188658X)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.57-61, 2020 (Released:2020-04-25)
参考文献数
12

超高齢化社会となり,認知症高齢者数も増加している.認知症患者の服薬管理は困難を要することがあり,MMSE のスコアによっては適切な服薬支援でないと服薬できないことも多くあるためMMSE を活用した薬剤師による在宅服薬支援によって服用率が改善した3 症例を報告する.症例1 では,MMSE 26点でありお薬カレンダーによる自己管理と,ヘルパーによる声掛けによる在宅服薬支援の結果,服用率が7%向上した.症例2 では,MMSE 21 点でありお薬カレンダーと家族による電話による服薬刺激,薬剤師とヘルパーによる配薬と声掛けという服薬支援により服用率が4.8%向上した.症例3 では,MMSE 23 点であり,ヘルパー協力のもとお薬カレンダー利用により服用率が2.3%向上した,薬剤師により在宅の認知症患者への服薬支援最適化のためMMSE を活用することは服用率改善に効果が期待できると考えられる.