著者
角皆 静男 西村 雅吉 中谷 周
出版者
日本海洋学会
雑誌
日本海洋学会誌 (ISSN:00298131)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.153-159, 1968-08-31 (Released:2011-06-17)
参考文献数
12
被引用文献数
20 20

海水のカルシウムおよびマグネシウム含量を測定した. 西部北太平洋において, 平均濃度は, 塩素量19.00‰の海水で, カルシウムについて0.4049g/kg, マグネシウムについて1.2684g/kgであった. また, カルシウム/塩素量比, マグネシウム/塩素量比の平均値は, 0.02131および0.06676であった. カルシウム/塩素量比は深さと共に増大するばかりでなく, 表面水でも水塊によって異なることがわかった. それゆえ, カルシウム/塩素量比は水塊のトレーサーとして使うことができる. そのような傾向はマグネシウム/塩素量比ではみられなかった.