著者
山田 廣成 霜田 光一 高山 猛 伊藤 寛 保坂 将人 浜 広幸 西沢 誠治 三間 國興
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

リングは、97年9月までにほとんどの要素の製作と単体テストを完了し、岡崎分子研の入射器室にて組立を開始して11月までに完成した。1ターンコイルであるパ-タベータの4500A励磁と加速空洞への平均500Wパワー投入に成功し、入射実験を開始した。クリスマスイブには少なくとも100μsの間電子が周回するのを確認した。蓄積電流値はあきらかではないが、遠赤外線モニターはピーク値で300mW以上を示した。パ-タベータによる電子のキャプチャーを確認したわけである。高周波加速は、ランプアップ時の反射の調整はまだ成功していない。パ-タベータは2台設置しおり、1台は外側の電子を外側へ、1台は内側の電子を外側へキックしている。パルス電源は、sin半波を生成し、ピーク電流4500Aのとき30kVの電圧が発生する。幅は4μsである。我々は、これをさらに磁気圧縮してパルス幅を0.4μsにすることに成功した。加速空洞は、特異な形をしているが、基本的にはリエントラント型であり、TM01モードの発生に成功した。加速周波数は、ハ-モニクス8に対して2.45GHzで、ソースとしてCWマグネトロンを使用している。2台の加速空洞へのパワーをT型同軸管で分岐して投入している。2台の加速空洞はカップリングしている状態であるために、2台の固有周波数は、正確に一致していなければならない点と、同軸管のカップリングも正確に等しくしなければならないが、我々はこの調整方法を見いだし、パワーの長時間投入に成功した。ミラーは、SiC焼結体で製作し、その真円度を1ミクロン以下に押さえることができた。ミラーを設置したレーザー発振実験は今後のスケジュールを待っている状態であり、残念ながら期間内に実験を終えることができなかった。一方、ハードX線の発生実験を東大物性研SORで行った結果、電子軌道に細線を挿入しても数秒のビーム寿命があることを確認した。これにより、高輝度小型X線源の道が開けた。