著者
伊藤 寛 小川 幸恵 清野 浩昭 川合 宏仁 山崎 信也 奥秋 晟
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.82-87, 2005-07-20 (Released:2010-12-08)
参考文献数
4
被引用文献数
1

歯科治療における死亡事故報告は後をたたない。我々は, 各種メディアから知り得た歯科治療に関連した重篤なショック, 心肺停止報告200例について分析した。その結果, ショック45例, 心肺停止155例, 死亡126例であった。これらの多くは局所麻酔や観血処置に起因し, 何らかの全身的合併症を有していたものが全200例中75例 (38%) であった。また小児, 障害児者に多く行われる抑制治療が起因と思われる死亡は19例で, 全死亡例の15%であった。このような事故を回避するために, 歯科医師の医学知識全身管理能力の向上が必要であり, 特に, 最低限のリスクマネージメントとしてBLS, ACLSの習得は必須であると思われた。
著者
童 江明 李 幼均 伊藤 寛
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.92, no.11, pp.815-821, 1997-11-15 (Released:2011-09-20)

日本の味噌・醤油のプロトタイプといわれる醤は古い歴史の中で発展してきただけあって, その種類は多岐にわたり, 今日では非発酵のドロドロした調味料も含まれる。その醤の歴史, 原料と製造法, 製品の品質特性および用途などについて, 中国で製造と研究の実務を担当している著者の情報を中心に纏めていただいた。その1は原料別に異る醤についての総論であり, その2, 3は代表的生産地における醤の各論である。
著者
阿部 竜也 増岡 淳 中原 由紀子 伊藤 寛
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

極めて予後不良な脳幹腫瘍DIPGの原因遺伝子としてH3F3A遺伝子のK27M変異が分かってきており、精力的に研究が行われ、さまざまな遺伝子異常、エピゲノム異常が報告されている。我々が樹立したK27M異常を有する幹細胞株では、既存の治療法では全く歯が立たず治療抵抗性であった。この腫瘍に対して、近年ドーパミンD2受容体(DRD2)拮抗薬であるONC201が注目を集めており我々も解析を行っている。本研究ではこのような幹細胞株に対して、その耐性のメカニズムを解析するとともに、H3K27M変異に関連する作用機序の異なるいくつかの分子標的薬を併用し、これまでにない新しい有効な治療法の開発を試みる。
著者
伊藤 寛武 金子 雄祐
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022)
巻号頁・発行日
pp.2P4GS1004, 2022 (Released:2022-07-11)

インターネット広告配信は、インターネット業界の主要なビジネスの一つです。その中でも、リターゲティング広告は特に効果的な配信形態として知られています。その一方で、リターゲティング広告の配信効果については、いまだに学術的な議論が続いています。本研究では、リターゲティング広告における広告入札と配信成果の間にある因果関係を、広告配信オークションの最低入札価格を閾値とした回帰不連続デザインを適用して推定した。実際のリターゲティング広告配信プラットフォームのデータを用いて推定を行った結果、多くの広告主において、アプリ起動や課金などの広告配信における主要なKPIに対してポジティブなリフト効果を確認することができました。
著者
ティカ カルキ 伊藤 寛
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.325-329, 1988-05-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1
著者
伊藤 寛幸 澤内 大輔 山本 康貴
出版者
地域農林経済学会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.71-75, 2016-06-25 (Released:2016-06-29)
参考文献数
17
被引用文献数
3 5

In this study, we estimate the potential electricity volume and solar photovoltaic power generation profitability using abandoned agricultural land in Hokkaido. We assume the introduction of photovoltaic power generation facilities on all abandoned agricultural land in Hokkaido and perform the cost-benefit analysis of the investment for solar photovoltaic power generation facilities under the feed-in tariff scheme. The results show that the return of investment for solar photovoltaic power generation facilities was higher than the total investment cost.

4 0 0 0 OA 味噌のにおい

著者
伊藤 寛
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.7, pp.500-504, 1976-07-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
37

われわれ日本人は味噌のにおいに郷愁を覚え, これを香りとして受容する。外国人は味噌のにおいを嫌うようだが, においのない味噌はその名に価しないものであろう。しかし,「味噌の臭きは喰われず」という諺にも注意しなければなるまい。それはともかく, 味噌のにおいの究明は本質的な研究課題の一つであり, 最近は新しい機器分析法によって追々成果をあげている。本稿は著者らの研究を基にして化学成分の面から味噌のにおいについて解説していただいた。香味の醸成技術に役立てて欲しいと思う。
著者
中根 邦彦 伊藤 寛将 磯谷 健治 板倉 裕子 糟谷 慶一 小林 慎一
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.252-255, 2015
被引用文献数
6

ジビエなどの肉および肝臓の生食あるいは加熱不十分な状態での摂食によるE型肝炎感染事例が各地で報告されている.そこで2010年4月から2014年11月までに愛知県岡崎市内および近郊で捕獲されたイノシシ439頭およびシカ185頭から採取された肝臓についてHEV感染状況を調査した.その結果,イノシシ49頭(11.2%)からHEV遺伝子が検出されたが,シカはすべて陰性であった.また,イノシシにおける推定体重40 kg未満の個体群でのHEV遺伝子の検出率は13.0%(28/216),一方40 kg以上の個体群では2.7%(3/111)と,40 kg未満の個体群で有意に検出率が高かった.分子系統樹解析により,検出されたHEVの遺伝子型はすべてgenotype4であり,4型愛知静岡株と同一のクラスターを形成したが,1株を除き48株はさらに小さなクラスター(Okazaki strain)を形成していた.

2 0 0 0 OA 味噌の味

著者
伊藤 寛
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.11, pp.881-884, 1980-11-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
24
著者
近 雅代 伊藤 寛
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.21-26, 1974-02-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
8

種麹を用いる “ヤマヤ” “法林寺” の製造方法と, 天然のムロで製麹する “大福寺” の方法の違いによる微生物の分布を比較し, 分離した糸状菌の酵素活性をしらべた.1. ヤマヤの糸状菌, 法林寺の乳酸菌が少ないこと, 大福寺に接合菌が多かったこと以外は, 製造方法のちがいによる分布のちがいは, ほとんど認められなかった.また, 浜納豆の表面と内部におけるちがいも認められなかった.2. 量的に多く, 製造に主な役割を果たしていると考えられる微生物は, 糸状菌のA. oryzae型と乳酸菌のストレプトコッカス型, ペディオコッカス型であった.3. 分離糸状菌のうち, A. oryzae型は, プロテアーゼおよびアミラーゼ活性ともに, 他の接合菌型およびA. niger型に比べて強力であった.4. A. oryzae型のうちから, 胞子の着生が早く, 菌そうの緑色が濃く, プロテアーゼ活性は強いが, アミラーゼ活性の弱い菌株が得られた.
著者
童 江明 李 幼均 伊藤 寛
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.92, no.11, pp.815-821, 1997

日本の味噌・醤油のプロトタイプといわれる醤は古い歴史の中で発展してきただけあって, その種類は多岐にわたり, 今日では非発酵のドロドロした調味料も含まれる。その醤の歴史, 原料と製造法, 製品の品質特性および用途などについて, 中国で製造と研究の実務を担当している著者の情報を中心に纏めていただいた。その1は原料別に異る醤についての総論であり, その2, 3は代表的生産地における醤の各論である。
著者
佐々木 脩 伊藤 寛治 乳井 恒雄
出版者
養賢堂
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.1061-1064, 2008 (Released:2011-01-18)
著者
横山 賢介 伊藤 寛明 西宮 康治朗 長 秀雄
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.852, pp.17-00213-17-00213, 2017 (Released:2017-08-25)
参考文献数
14

This study aims to evaluate strength of a diamond-like carbon (DLC) film on a metal for glass press molding at high temperature. Static and cyclic indentation tests at high temperature up to 300℃ with AE monitoring technique were performed. AE monitoring reveled crack generation load or cyclic number during the indentation tests. The static strength of the films at each temperature was determined from maximum stress in the film in the radial direction induced by sink-in deformation due to static indentation. The maximum stress at each temperature was estimated with indentation loads at first AE generation and FEM analysis. Thermal stress in DLC film was at each temperature also calculated. The film strength estimated by taking the thermal stresses into account was decreased with an increase of temperature. In cyclic indentation test, AE due to cracks in film was detected after 1.0×104 cycles at the load where no crack generated under one loading cycle. The cyclic number to crack initiation for the sample in 300℃ was 1/50 smaller than that in room temperature.
著者
佐々木 脩 伊藤 寛治 乳井 恒雄
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.1061-1064, 2008-10

比内地鶏は秋田県農林水産技術センター畜産試験場と民間の種鶏場の秋田比内鶏を父親、ロードアイランドレッド種を母親として生まれる一代雑種で、肉色に赤みがあり、適度な脂肪を含み、風味と香気を持ち、秋田の郷土料理(きりたんぽ鍋)にかかせない地鶏であり、現在全国的なブランド鶏となっている。しかし、現在流通している比内地鶏の肉の大部分は雌に特化され、雄は肉が固い、肉色の赤味が濃い、脂肪量が少なく、雄臭が風味を損なうなどの理由で市場に流通することは少なく、素雛の段階でほぼ淘汰されている。一方、近年の比内地鶏の増加に伴う雌雛代や飼料価格の上昇による生産コストの引き下げが大きな経営課題となっている。そこで、雄の成長の速さを利用しつつ、肉質の改善と脂肪沈着を増加する方法として比内地鶏の去勢に着目した。著者らは比内地鶏の精巣の発達と去勢手術適期を調べ、手術による事故率と精巣再生率が低く養鶏農家への普及可能な去勢手術法について検討した。なお、鶏の去勢については外科的処置以外に、ホルモン剤の冠部皮下へのペレット埋没法や胸部筋肉への注射などによる化学的去勢法も知られているが、消費者のこれらの処置鶏への反応を考慮し今回は検討を加えなかった。