著者
齋藤 智之 石川 裕 Gerofi Balazs 三好 建正 大塚 成徳 富田 浩文 西澤 誠也 八代 尚
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.1-6, 2014-02-24

実時間ゲリラ豪雨予測システムを実現するために,100 ケースの 30 秒アンサンブル気象シミュレーション結果と 30 秒毎の最新気象観測データを同化し,その結果から 30 分後の気象予測をする.将来の並列計算機において,5000 プロセスから構成される気象シミュレーションジョブと 5000 プロセスから構成されるデータ同化ジョブの間でデータ転送が行われると見積もっている.ファイル渡しによる非効率なデータ転送ではなく,ファイル I/O API を維持しながら 2 つのジョブのプロセス間で効率の良いデータ転送を提供する File I/O Arbitrator を提案する.We are designing and developing an innovative real-time severe weather forecasting system that updates 30 minute later severe weather conditions every 30 second. In this system, the results of 100 cases of 30 second ensemble numerical weather simulations and observational data obtained by modern weather equipment's are assimilated every 30 minute, and 30-second weather prediction is performed using the assimilated data. In a next generation supercomputer we assume, it is estimated that data are transferred between 100 case ensemble simulations running on 5000 processes and an assimilation job running on 5000 processes in order to meet required realtimeness in terms of computation. Shortening the execution time of simulations and assimilation, the execution time of transferring data via files becomes bottleneck. In this paper, efficient data transfer middleware called file I/O arbitrator is proposed in order to eliminate exchanging files.
著者
堀之内 武 渡辺 知恵美 塩谷 雅人 石渡 正樹 小高 正嗣 西澤 誠也
出版者
北海道大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2007

本研究では, 地球流体科学における数値データのネットワーク利用を促進し, 同分野での情報爆発問題の解決に資するための共通基盤ソフトウェアGfdnaviを開発している. 平成20年度は以下を実施した.数値データと知見情報の融合的なデータベース化 : 昨年度開発した, データ解析で得られた可視化結果等をもとに科学的な知見を文書化しアーカイブし研究や情報公開に役立てる機能を, 強化した. 数値データおよび解析履歴と密接に結びついたブログ/Wikiによる共同研究という, 新しいスタイルでの共同研究をサポートするための提案と基礎開発を行った.Gfdnaviの相互検索・横断利用 : 昨年度より, Gfdnaviのオーバレイネットワークを構築し, 横断的にデータや知見を検索・利用するための手法を研究している. 本年度は, プロトタイプ実装を行った.次年度実装に向けた基礎研究 : 筑波大で開発された, httpベースのファイルアクセスライブラリにおいて地球流体データを扱う際のボトルネックを検討した. その結果今後の改良により, 特別なサーバソフトなしに, Web上に置かれただけの地球流体データをGfdnaviで扱えるようにできる見通しを得た. また, これまで用いていたSOAPによるWebサービスから, リソース志向のRESTfulなWebサービスに切り替えるための検討を行い開発に着手した(今後に継続).実利用の拡充と応用開発 : 2009年に打ち上げが予定されている環境観測衛星SMILESのデータ公開および科学チーム検証サーバにGfdnaviが採用されることになり, 人工衛星データむけの対応を行った(継続).