著者
大東 真利茂 小槻 峻司 三好 建正 滝野 晶平
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会研究発表会要旨集 水文・水資源学会2018年度研究発表会
巻号頁・発行日
pp.260, 2018 (Released:2018-12-28)

水力発電は重要な再生可能エネルギーの1つであり、水力発電ダムは通常、ダムに貯留した水を取水し、下流の発電所に導水することで発電する。発電ダムの操作では河川の安全確保を優先とし、集中豪雨等の影響で大幅な流入量が見込まれる際、下流の流域の安全性を考慮し、発電停止に至るまでに予め貯留した水を放流し、ダム水位を低下させることがダム操作規程で定められている。ダム下流の安全を確保した上で、極力発電を継続する最適な放流操作をする必要がある。より適切な放流操作を行うためには、雨量・河川流量予測の高精度化とその予測情報に基づいたダム放流操作が必要となる。そこで、本研究は機械学習技術を利用し、気象予測を高精度化しダム操作を高度化することで、安全を十分に確保しつつ、発電量を増やすことが可能となる最適なダム操作システムの開発を目指すものである。学会では開発中のシステムより得られた最新の研究成果を紹介する。
著者
林 祥介 高木 征弘 榎本 剛 はしもと じょーじ 杉本 憲彦 今村 剛 堀之内 武 三好 建正 石渡 正樹
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2019-06-26

世界初の本格金星気象撮像探査機「あかつき」の軌道投入以前、金星大気の観測は断片的であり、数値モデルには仮定が多く、スーパーローテーション(四日循環)の存在に象徴される金星大気の循環構造はほとんど未知であった。本研究では、我々が開発を進めてきた地球シミュレータ上の金星大気大循環モデル(AFES-Venus)を元に金星大気データ同化システム(ALEDAS-V)を構成し、「あかつき」観測と矛盾せず力学的に辻褄のあった金星大気循環場の生成を試みる。金星大気中の未知な擾乱を同定し、その分布と角運動量輸送、物質輸送と雲構造などを明らかにしスーパーローテーションにいたる金星大気大循環の構造を解明する。
著者
三好 建正
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.1091-1095, 2011-12-31
著者
齋藤 智之 石川 裕 Gerofi Balazs 三好 建正 大塚 成徳 富田 浩文 西澤 誠也 八代 尚
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.1-6, 2014-02-24

実時間ゲリラ豪雨予測システムを実現するために,100 ケースの 30 秒アンサンブル気象シミュレーション結果と 30 秒毎の最新気象観測データを同化し,その結果から 30 分後の気象予測をする.将来の並列計算機において,5000 プロセスから構成される気象シミュレーションジョブと 5000 プロセスから構成されるデータ同化ジョブの間でデータ転送が行われると見積もっている.ファイル渡しによる非効率なデータ転送ではなく,ファイル I/O API を維持しながら 2 つのジョブのプロセス間で効率の良いデータ転送を提供する File I/O Arbitrator を提案する.We are designing and developing an innovative real-time severe weather forecasting system that updates 30 minute later severe weather conditions every 30 second. In this system, the results of 100 cases of 30 second ensemble numerical weather simulations and observational data obtained by modern weather equipment's are assimilated every 30 minute, and 30-second weather prediction is performed using the assimilated data. In a next generation supercomputer we assume, it is estimated that data are transferred between 100 case ensemble simulations running on 5000 processes and an assimilation job running on 5000 processes in order to meet required realtimeness in terms of computation. Shortening the execution time of simulations and assimilation, the execution time of transferring data via files becomes bottleneck. In this paper, efficient data transfer middleware called file I/O arbitrator is proposed in order to eliminate exchanging files.
著者
斉藤 和雄 瀬古 弘 川畑 拓矢 青梨 和正 小司 禎教 村山 泰啓 古本 淳一 岩崎 俊樹 大塚 道子 折口 征二 国井 勝 横田 祥 石元 裕史 鈴木 修 原 昌弘 荒木 健太郎 岩井 宏徳 佐藤 晋介 三好 建正 幾田 泰酵 小野 耕介
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

局地豪雨による被害軽減につながる基盤技術開発のための研究として以下を行った。・観測データを高解像度の数値モデルの初期値に取り込む手法(データ同化手法)の開発と豪雨事例への適用を行なった。衛星で観測するマイクロ波データ、GPSデータ、ライダー観測による風のデータを用いた同化実験などを行うとともに、静止衛星の高頻度観測データの利用に向けた取り組みにも着手した。・局地豪雨の発生確率を半日以上前から定量的に予測することを目標に、メソアンサンブル予報のための初期値や境界値の摂動手法の開発と雲を解像する高分解能モデルへの応用と検証を行い、局地豪雨の確率的予測の可能性を示した。
著者
斉藤 和雄 田宮 久一郎 青梨 和正 瀬古 弘 小司 禎教 川畑 拓矢 大関 誠 原 昌弘 柳野 健 中澤 哲夫 國井 勝 田中 博 古本 淳一 永戸 久喜 村上 正隆 田中 博 津田 敏隆 古本 淳一 若月 泰孝 林 修吾 露木 義 小泉 耕 西嶋 信 石川 宜広 本田 有機 三好 建正 経田 正幸 山口 宗彦 澤田 謙 酒井 亮太 米原 仁 小野 耕介 津口 裕茂 藤田 匡 三上 彩 近藤 圭一 劉 國勝
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

集中豪雨を数値モデルで予測するため、大気の3次元的な状態を観測データを用いて精度良く解析する研究、および予測の信頼性を定量的に見積もる手法の研究を行った。非定時の観測データを同化する高解像度4次元変分法の開発、GPSデータ、マイクロ波放射計データ等の同化実験を行い、豪雨の予測が改善できることを示した。アンサンブル予報の手法をメソ現象の短時間予測に適用し、予報誤差を定量的に見積もる手法を示した。