- 著者
-
西脇 俊和
- 出版者
- Brewing Society of Japan
- 雑誌
- 日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
- 巻号頁・発行日
- vol.108, no.8, pp.575-582, 2013 (Released:2018-01-15)
- 参考文献数
- 22
従来,キノコは食材として捉えられることが主であったが,近年は新たに酵素のソースとしての側面に関心が寄せられているという。著者は,日常の食卓に上るようになって久しいおなじみのマイタケのタンパク質分解活性の高さに注目した取り組みを行っている。ここでは,マイタケアミノペプチダーゼの基質特異性を利用したタンパク質分解物の苦味除去や,血圧降下作用を有するぺプチドの生成などについて述べていただいた。ご一読いただければ,マイタケひいてはキノコの酵素の食品加工への広範な応用の可能性の一端がうかがえるはずである。