著者
大西 弘高 任 和子 西薗 貞子 北野 綾香
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

看護領域の臨床推論と混同されやすい看護過程と看護診断について概念の整理を行った。そして看護領域の臨床推論には、医学モデルに基づく推論と、看護独自の視点に基づく推論の2つがあることが明らかになった。多職種協働の発展に従い、看護師の特定行為研修で医学モデルの臨床推論がカリキュラムに組み込まれたこともあり、看護師の臨床推論と医師の臨床推論は歩み寄ってきている。臨床推論の教育方法としては、複雑さと不確実性の中で患者の経時的な変化を捉えて推論・判断を行う練習をするために、ケース・スタディが有効である。その方法の一つとして、Inquiry-based Learningがある。
著者
西薗 貞子 赤澤 千春 溝上 慎一 大西 弘高 林 優子
出版者
大阪医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

患者が抱える千差万別の課題に対応するには,見えない解を浮き立たせる学習が必要であり,IBLの事例教材作成がカギとなった。IBL学習methodを活用した実践的アセスメント能力向上のための教育支援プログラムは,「実践的アセスメント能力向上のための教材」を使った演習の実施によって,妥当性・有効性を評価し,IBL学習が ①少ない情報から問題を発見し,仮説を設定する力,②仮説を検証する力を養う効果があることを再確認した。さらに,作成したIBL教育プログラムの概念モデルを,WEB利用で展開できるIBL学習支援システムとして開発した。