- 著者
-
角倉 弘行
- 出版者
- 日本臨床麻酔学会
- 雑誌
- 日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
- 巻号頁・発行日
- vol.28, no.1, pp.152-158, 2008 (Released:2008-02-16)
- 参考文献数
- 6
硬膜外麻酔による無痛分娩を安全確実に行うためには, 十分な初期鎮痛が達成されるまで初期投与を行った後に, 児を娩出するまで必要に応じて追加投与を行う必要がある. 持続投与 (continuous epidural infusion: CEI) と患者自己疼痛管理 (patient controlled epidural analgesia: PCEA) による硬膜外追加投与は, 局所麻酔薬の総使用量を減少させると同時に, より良い鎮痛を提供することを可能にし, 無痛分娩の安全性と快適性を大きく向上させた. 本稿ではCEIとPCEAの比較を行うが, いずれの方法を選択するにしても, 麻酔科医が産婦のもとを頻回に訪れ, 鎮痛の状況を確認し適切に対応すべきである.