著者
梅原 康敏 諸貫 信行
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学会誌 (ISSN:13439677)
巻号頁・発行日
vol.20, no.7, pp.468-477, 2017 (Released:2017-11-01)
参考文献数
23

一枚のX線透過像に基づき,銅を充填したシリコン貫通ビア(Cu-TSV)とそこに内在するミクロンレベルの空乏欠陥(ボイド)の寸法形状を推定する方法を提案する。φ5 μm × 50 μmの大きさのビアを対象に,実測結果をもとにモデル化と形状の区分化を行い,回転対称形ボイドについて位置や体積を定式化した。これに基づくシミュレーション画像を生成し,機械学習を行うことで透過画像からボイドの欠陥形状分類と寸法の推定が行えることを示した。推定結果と断面観察結果には良い一致がみられた。この結果は銅めっきプロセス条件の不具合による欠陥発生と関係付けることでプロセス改善や制御につなげることが可能となると考えられる。
著者
長田 岳人 金子 新 諸貫 信行
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2008年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.819-820, 2008 (Released:2008-09-03)

分析システム等において微小液滴の輸送が求められている.そこで,本研究では親水および疎水材料の組み合わせによる濡れ性の勾配によって液滴を動かすことに着目した.液滴は疎水的な部分から親水的な部分に移動した.パターンのピッチが移動速度などに影響を及ぼすことが明らかになった.さらに,濡れ性の勾配を持つ基板上の液滴を他の基板と重ね合わせることにより,移動量および移動のタイミングを制御できることが示唆された.