著者
松原 崇 陳 鈺涵 谷口 隆晴
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.91, no.10, pp.629-633, 2022-10-01 (Released:2022-10-01)
参考文献数
10

近年,ニューラルネットワークなどの機械学習手法を物理現象のモデリング・シミュレーションに応用する研究が注目されている.このような研究は,支配方程式が未知の現象をモデル化する以外にも,物理シミュレーションを高速化・高精度化できる可能性があり,期待されている.本稿では,そのような研究のうち,代表的な研究であるハミルトニアンニューラルネットワークと,それを改良したニューラルシンプレクティック形式,DGNetについて説明する.
著者
谷口 隆晴
出版者
神戸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究では,ハミルトン偏微分方程式に対するエネルギー保存型数値解法を導出する新たなフレームワークを提案した.提案したフレームワークでは,エネルギー保存型数値解法は方程式を定めるラグランジアンの時間対称性から導出される.この方法は既存の方法と比べ,様々な対称性を用いることで他の保存量を保存する数値解法を導出できるなど,応用範囲が広い.また,このフレームワークの拘束をもつ系への拡張や,局所保存則を保った数値解法の導出法の創出,離散微分形式の理論との連携なども行った.