著者
安田 彰 谷本 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, 1996-09-18

D/A変換器の精度は一般に素子精度の影響を直接受けるため、従来よりこれを改善する方法が考えられてきた。その一つとしてダイナミック・エレメント・マッチング法(DEM)がある[1]。この方法では、各々の変換においてすべてのセルを均等に用いることにより、素子精度の影響を排除している。また、複数回の変換でセルを均等に用いる"random averaging method"(RA)[2]や"individual level averaging approach"(ILA)[3]がある。また、谷らは[3]は1次のノイズシェーピングであることを示した[4]。さらに、[5]では高次のノイズシェーピング特性を持ったダイナミック・エレメント・マッチング法を提案している。本稿では、上に述べた従来方法を統一的に扱う試みとして、ノイズシェーピング・ダイナミック・エレメント・マッチング法(NSDEM)を提案する。さらに、従来方法はNSDEMのサブセットであることを示す。
著者
谷本 洋 永井 信夫
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
平成29年電気学会電子・情報・システム部門大会講演論文集, C部門
巻号頁・発行日
pp.1321-1326, 2017-09-06

線形回路において正弦波定常状態を扱う場合,その電圧・電流は2次元実ベクトル空間のベクトルと考えられることはよく知られている.一方,交流理論では電圧・電流を複素数(フェーザ)として取り扱い,これらがベクトルであるとの認識が薄い.そのため,特に複素電力における無効電力の物理的意味づけがわかり難くなっている.本報告では電圧と電流をベクトルと考えて,電力をこれらの双一次形式と捉えることにより,複素電力の物理的な理解が深まり,電力には有効電力と無効電力以外の成分も存在することを示した.
著者
谷本 洋
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.171-181, 2019-01-01 (Released:2019-01-01)
参考文献数
27

差動対を例にして対称な回路図を持つ回路がどのような性質を有するかを説明し,その性質から差動対を再発明してみる.その過程を通じて,必要な入出力特性を実現するために回路の対称性を利用する実例を幾つか説明する.回路における対称性の有用性と美しさに気づいて頂ければうれしい.
著者
谷本 洋一郎 松根 彰志 黒野 祐一
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.257-263, 2009 (Released:2010-11-01)
参考文献数
15

初診時の急性進行性の視力障害より鼻性視神経炎も否定できず、緊急手術を行った Miller Fisher 症候群 (以下 MFS) の 1 例を報告した。MFS は本症例のように症状や画像所見より鼻性視神経炎を必ずしも否定できないことがある。その他、本疾患はめまい、ふらつきを主訴に耳鼻咽喉科を受診する可能性もあり、耳鼻咽喉科の日常診療において留意すべき疾患であると思われる。