著者
河本 大地 豊田 大介 二階堂 泰樹 高 翔 佐藤 絢香 松村 歩美 谷口 空 西山 厚人
出版者
奈良教育大学次世代教員養成センター
雑誌
次世代教員養成センター研究紀要 (ISSN:21893039)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.157-166, 2016-03-31

本稿は、2015年に国が公開した新たなツールである地域経済分析システム(RESAS(リーサス))を、授業で活用するための提案である。RESASを活用することによりどのような授業を行うことができるのかを、中学校社会科(地理的分野)の場合について検討した。①調べ学習としての活用、②授業の入口としての活用、③問題解決学習としての活用の3つについて、計5つの授業案を提示している。検討の結果、RESASの活用はいわゆる「ビッグデータ」をもとにグラフや地図等を容易に作成できる点が大きなメリットとなることがわかった。使い方次第で、知識一辺倒の授業をひと手間で大きく変化させる、強く視覚に訴える授業を構成することができる。また、生徒自らが調べる対象に興味をもって向かうことができる。しかし、教材として用いるには、授業における様々な工夫が必要である。RESASにおける表示の改善も望まれる。
著者
小竹 良文 豊田 大介 篠田 重男 牧 裕一
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.549-555, 2014 (Released:2014-09-06)
参考文献数
16

大量出血に対して,代用血漿剤は循環血液量の維持を目的として投与される.アルブミンより価格が安いが大量投与による副作用が懸念されるため,晶質液とアルブミンによる循環血液量維持のギャップを埋めるために用いることが多い.代謝が速やかで,凝固系への影響の少ない中分子量低置換度のヒドロキシエチルデンプン(HES)製剤が主流である.近年,重症敗血症患者に対して高用量を連日投与した場合,腎機能に対して悪影響があることが示されているが,大量出血に対する蘇生として用いた状況では腎機能に対する悪影響は認められていないことから,蘇生目的に限り,投与上限以下であれば腎機能に対する悪影響の可能性は少ない.