著者
石桁 正士 明賀 保仁 赤松 辰彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.93, no.105, pp.37-44, 1993-06-19

我々は、コミュニケーション支援システム「おはようMACさよならMAC」研究室版を開発した。これは、毎日の研究に対しての卒研生の自己管理を支援するものであり、毎日、研究室に来たときと研究室から帰るときに、自己の気分、やる気、体調、の3項目に加えて、来たときに研究目標、帰るときに研究の達成度を入力させ、卒研生に各々の研究意識の確認を、またこれまでの入力データの推移を自分で分析することによって自分の状態の変化の把握を行なわせるものである。これを用いて卒研生の自己管理意識を高めたいと考えている。我々の研究室の新卒研生を対象として、2月中旬から卒研生の研究が本格的に始まる4月上旬まで試用し、データを得た。その試用結果について報告する。
著者
宮田 仁 鈴木 真理子 赤松 辰彦 深堀 康子
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 : 日本教育情報学会学会誌 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.27-36, 2008-12-05

中学生・高校生を対象として携帯電話を活用した月観察支援プロジェクトを実施した.携帯電話で使用できる「月観察支援システム」を開発し,学習者が野外で月を観察し,その観察データを各自が携帯電話からサーバへ送信し,サーバ上で自動的に観察記録をデータベース化して,各学習者が全員の観察記録を共有し,議論できるCSCL (Computer Supported Collaborative Learning)機能も実装している.今回の試行実践への参加者は少人数であったが,実践の結果,参加した生徒は手軽に野外での月の観察記録を携帯電話から送信することができ,自然観察に対する興味・関心,態度・意欲が向上したと考えられる.また,自分や他者の観察記録をWebデータベース上で共有し,議論した結果,月の見え方に関する「月は夜にしか見えない」や「月の出る時刻はいつも同じである」という生徒のもつ誤った素朴概念を転換させるきっかけを生徒に与えたと推察される.