著者
杉本 智俊 月本 昭男 越後 屋朗 牧野 久実 佐藤 育子 佐藤 孝雄
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

エン・ゲヴ遺跡(イスラエル)の発掘調査によって印章などの宗教遺物を検出し、古代イスラエルおよびそれに隣接する諸国家の成立に新ヒッタイト文化の影響が見られることを指摘した。また、この印章や「生命の木」の図像、ユダ式柱状土偶などの宗教遺物の分析を行い、それらの示す宗教的画期から、古代イスラエル王国にカナンの多神教が単純に継続されていたわけでないことを明らかにした。さらに、2011年8月には、国際カンファレンスを主催し、古代西アジアにおける多神教の代表的女神アスタルテがイスラエルとその周辺世界でどのように異なって理解されていたのかを議論した。