著者
青山 肇 草柳 賀一 四辻 美奈子 北山 功 山口 友伸 児玉 勉
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.12, pp.1765-1770, 1986-12-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
24
被引用文献数
3

5-フルオロ-2'-デオキシ-β-ウリジン〔5〕の合成法について検討した。Brφnsted酸の存在下,5-フルオロ-2,4-ビス(トリメチルシリルオキシ)ピリミジン〔1〕は立体運択的に3,5-ビス[O-(p-クロロベンゾイル)]-2-デオキシ-α-D-リボフラノシルクロリド〔2〕と反応し,3,5なビス[O-(p-クロロベンゾイル)]-5-フルオロ-2'デオキシ-β-ウリジン〔3〕を高収率で与えた。反応生成物の立体異性体の比率は添加されたBrφnsted酸の種類により変化し,p-ニトロフェノールの存在下では,〔3〕は92%の収率で得られた。β-立体選択性は,モル比〔1〕/〔2〕を上げることにより増加し,下げることにより減少した。一方,この反応に極微量の塩化鉄(III)を存在させると,β-立体選択性は低下し,その値は塩化鉄(III)の濃度に逆比例した。〔1〕と〔2〕との反応はSN1とSN2との両反応機構を経由して競争的に進行し,この反応速度比がβ一立体選択性を定めていると思われる。〔3〕にアンモニア/メタノール溶液を作用させることにより,反応および単離精製が容易になり,高収率で〔5〕が得られた。
著者
秦 祐也 永井 修平 大屋 裕二 辻 美奈子 内田 孝紀 烏谷 隆
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.257-262, 2010

ポーラス状の外側部をもつ円柱のポーラス部の透過率Ctを変化させ、流れ場について数値計算(2D-DNS)を用いて詳細に検討した.透過率を変えることで流れ場の構造に3つのレジームが現れ、それぞれのレジームの流れ場は以下のようになった.レジームI(Ct< 1.0): 内部の円柱からKarman渦列が形成され、それとポーラス外縁から生じる2つの剥離せん断層が干渉する.レジームII(1.5 < Ct <10): 内部の円柱から渦列は発生せず、ポーラス外縁から生じる剥離せん断層が遠くの下流位置で渦形成を行う.レジームIII(15 < Ct ): ポーラス外縁から生じる剥離せん断層が物体背後に近づいてKarman渦列を形成する.