著者
吉澤 中條 秀彦 秋葉 直樹 河野 博一 辻村 健一 長島 均 村杉 順一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
信学技報
巻号頁・発行日
pp.7-12, 1993
被引用文献数
7

コンピュータ用ディジタル磁気記録では主としてピーク位相弁別が用いられ、その高密度化の限界はピークシフトで決まる。VTR用は振幅弁別でその限界はS, N比による。いずれにせよ劣化の主原因はビット間干渉でそれを固定閾値でビット毎弁別しているための限界である。干渉を補正する波形等化やビタビ復号法等があるが、干渉は前後数ビット以上に及びアルゴリズムは複雑で多数ビットの干渉補正は難しい。一方ニューロは複雑なアルゴリズムでもプログラムなしで解を見つける能力を持ち、再生波形を数ビットのパターンとしてニューロに学習、認識させたら従来の限界を越えて高密度弁別能力を持つ可能性がある。この方法の模擬実験を試みた。
著者
吉沢 滋 中條 秀彦 秋庭 直樹 辻村 健一 長島 均 丸藤 貴史 木下 裕一郎 黒木 佳史 種市 修浩 千葉 豊治 坪井 則昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, 1995-03-27
被引用文献数
4

デジタル磁気記録読出し波形を数ビット(bと略)毎に切出し、ニューラルネット(NNと略)に学習、認識させるニューロ弁別(この様に略)はNNの学習能力により、干渉波形を学習させる事で高密度弁別が可能となり、NNの未学習入力も認識する汎化能力により、記録密度変動にも強い特徴を持つ。この二つの特徴とその実現可能性はシミュレーションですでに示した。また、この方法は従来の1b波形中の1点の振幅或は位相で判断するのではなく、数bの波形全体で判断するいわば波形弁別なので、高周波正弦波雑音や、幅の狭いパルス雑音に強い特徴的な雑音弁別特性をも持つ。ニューロ弁別の学習は高密度波形と低密度波形の二つを学習させると、NNの汎化能力により、その中間及び、付近の範囲外も認識できる。しかし、高密度学習波形の記録密度、振幅の選び方は難しく、弁別限界(どこまで高密度波形を弁別できるか)に大きく影響する。アナログニューロ弁別で学習波形の振幅と密度を組合せた学習法を試み、従来を上回る弁別限界が得られたので、報告する。