著者
灘本 明代 服部 多栄子 近藤 宏行 沢中 郁夫 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.103-116, 2001-01-15
被引用文献数
35

本論文では,膨大なWeb情報を容易に閲覧することを目的とし,チャンネルを選択するようにWebページを選択し,テレビ番組のような番組を作成し,Watch and Listen型インタフェースを通じて視聴する方式を提案する.受動的視聴とは,これまでテキストや画像で表示されていたコンテンツに代わり,音声やキャラクタアニメーションを用いた番組風コンテンツを作成して見ることである.この番組を作成することを我々は番組化と呼ぶ.これまでのWebブラウザと異なり,番組化においては,時間軸的同期や演出が問題となる.本論文では,この同期と演出に着目し,Webコンテンツの受動的視聴のための番組化の方法として,(1)現在のHTMLベースのWebコンテンツを自動で受動的視聴向けコンテンツに変換する自動変換方式,(2)受動的視聴コンテンツ作成のためのスクリプト作成マークアップ言語を提唱する.This paper proposes a passive Watching-and-Listening approach that makes it easier to view Web information. This approach utilizes a Watching-and-Listening interface that allows the user to choose Web pages in a similar way as we select TV channels, by converting the pages into TV-program-like cartoon animations. During the conversion process, which we refer to as programmization, voice and image-data presentations must be synchronized carefully so that they effectively convey the original information. Moreover, the overall presentation needs to follow a particular presentation structure, such as news and variety shows, in order to improve the familiarity of the program. Our approach solves these issues by developing a novel method of converting HTML documents into programs, and designing a new mark-up language, Scripting-XML (S-XML), which is suitable for describing programs. This paper also addresses the preliminary evaluation results of the current implementation.
著者
近藤 宏行 角谷 和俊 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DBS,データベースシステム研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.119, pp.419-424, 1999-07-21
被引用文献数
11

本稿では,データベースへの問い合わせの結果表示のための新たな提示方式として,番組メタファー表示を提案する.番組メタファーで表示することで,単なる文字の羅列であるよりも,よりユーザの求めているものを的確にかつ魅力的に表現する提示を実現する.番組メタファーは,既存のテレビ番組にそって作成した擬似テレビ番組スタイルである.検索結果をあたかもテレビで放送してるように見せることで,ユーザにとってより効果的で,親しみやすい表現を行うことができる.適当な番組メタファーを動的に選択することにより,単に検索結果を提示するだけでなく,検索された結果の特徴に応じて提示スタイルを変更することが可能になる.提示スタイルの決定には検索結果のデータ集合の分布状態,結果の内容,注目する属性とメタファーの関係を考慮する.更に,提案した方式をもとに,番組記述言語TVMLを用いて実現したプロトタイプシステムWaffleについて述べる.プロトタイプシステムは,入力インタフェース部,メタファー決定部,スクリプト作成部,結果提示部から構成される.