著者
近藤 将成 久保田 良輔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.496, pp.21-26, 2015-03-05

本報告では,レーベンシュタイン距離に基づく遺伝的アルゴリズムを用いて,看護師の勤務希望を考慮した勤務表を生成する方法を提案する.これまでにも,看護師の勤務希望を考慮した勤務表生成が行われてきたが,それらの勤務表は看護師の勤務に関するガイドラインを完全に遵守できているとは言い難く,また,勤務希望の満足率も高いとは言えない.提案手法では,レーベンシュタイン距離に基づいて勤務表間の類似性を算出し,これを評価関数の設計と突然変異を行う要素の決定に利用することで,勤務に関するガイドラインを守りつつ,勤務希望の満足率を高く保つことが可能となる.種々のシミュレーションにより,提案手法の有効性を検証する.
著者
近藤 将成 森 啓太 水野 修 崔 銀惠
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.1250-1261, 2018-04-15

ソフトウェアの不具合予測は,ソフトウェアに潜む不具合を予測することで効率的なレビューやテストを可能にしようとするソフトウェア品質保証活動の1つである.従来の多くのソフトウェアの不具合予測では,ソースコード分析による不具合予測を行っているが,粒度が粗くまた不具合予測の結果のフィードバックが遅い.この問題を解決するために,ソフトウェアの変更がコミットされたときに,その変更によって不具合が起きるかどうかを予測する手法が提案され,近年注目を集めている.ソフトウェアの変更コミットの不具合予測に関する既存研究では,その変更に対するメトリクス(たとえば,修正されたファイル数,追加されたコード行数など)を計算した後に機械学習や深層学習を適用している.それに対して,本研究では,変更のソースコード片のみに対して深層学習を適用することで不具合を予測する手法,Word-Convolutional Neural Network(W-CNN)を提案する.我々は,評価実験によって,変更ソースコード片に対する深層学習を用いた不具合予測が可能であること,さらに,提案手法W-CNNは先行研究に比べて,学習の時間はかかるものの,不具合予測の精度が優れており,予測時間が短いことを示す.