著者
三和 秀平 青山 拓実 解良 優基 山本 大貴
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S46013, (Released:2022-12-14)
参考文献数
7

「どうして勉強しなきゃいけないの?」という勉強する理由についての哲学的な対話が学習動機づけに与える効果を検証した.研究1では大学生を対象に対話を行った結果,参加者の勉強に対する動機づけが向上する傾向がみられた.また,児童の動機づけを高めることができると思うか予想を求めたところ,概ね高めることができると考える傾向にあるものの,否定的な意見もみられた.そこで研究2では小学生を対象に対話を行った.その結果,日常生活における価値のみ向上がみられた.一方で,他の価値の側面や興味,努力の意図などの向上はみられなかった.
著者
山本 大貴 戸井永 貴宏 陣野 俊彦
出版者
外国語教育メディア学会(LET)
雑誌
外国語教育メディア学会機関誌 (ISSN:21857792)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.107-136, 2022 (Released:2022-08-31)

The present study developed a training program that intended to improve Japanese high school students’ English oral interaction skills, as well as devised methods to evaluate their achievement in the program. The main characteristics of the training are that: 1) the speaking activities can be implemented for a short time, 2) the curriculum was designed referring to previous studies on communication strategy training, 3) the goal was clearly set, and functions of language that can help achieve the goal were chosen from the list in the Course of Study, and 4) the same tasks were repeatedly used. As for the development of the evaluation methods, it was prudently deliberated how to assess the three evaluation points of the Course of Study. As a result of conducting the training at a high school, the participants’ speaking performance significantly improved. In addition, the results of survey research demonstrated that the participants generally enjoyed the training and recognized improvement in their speaking skills. The validity, reliability, and practicality of the evaluation methods were basically high, though further modification is needed.
著者
松本 章一 久野 美輝 山本 大介 山本 大貴 岡村 晴之
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.243-260, 2015-05-25 (Released:2015-05-22)
参考文献数
84
被引用文献数
11 9

優れた耐熱性,光学特性,および機械的性質を有する高性能透明ポリマー材料を設計するため,N-置換マレイミドと種々のスチレンおよびオレフィンモノマーの交互ならびに2:1定序配列制御型ラジカル共重合を行った.まず,これらシークエンス制御された共重合系の反応挙動を明らかにするため,末端モデルならびに前末端基モデルを用いて共重合組成曲線を解析し,モノマー反応性比を決定した.定序配列制御の発現には前末端基効果が重要な役割を果たし,前末端基効果の大きさはコモノマーの構造や重合溶媒の種類に依存した.これら交互および2:1定序配列制御型のマレイミド共重合体の熱的性質,光学特性,ならびに機械強度などの物性評価を行い,いずれの共重合体も高い熱分解開始温度や優れた透明性を示すこと,マレイミド共重合体の側鎖置換基を設計することにより広い温度範囲でガラス転移温度や機械的性質を制御できることを見いだした.さらに,共重合体の側鎖に導入したアリル基と多官能チオール化合物ならびに表面チオール修飾したシリカナノ微粒子とのチオール–エン反応によって,高い熱分解開始温度や熱変形温度を有し,かつ透明性に優れた熱・光硬化性樹脂ならびに有機無機ハイブリッド材料が設計できることを示した.