著者
石垣 尚男 真下 一策 遠藤 文夫
出版者
愛知工業大学
雑誌
愛知工業大学研究報告. A, 教養関係論文集 (ISSN:03870804)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.43-47, 1992-03
被引用文献数
2

わが国のトップレベルにあるスポーツ選手116名(ボールゲーム)を対象にして,11項目の視覚機能を調査した。調査対象を監督,コーチの合議によりA,B,Cランクにわけ各群の視覚機能を比較した。その結果,A>B>Cの順で視覚機能が優れており競技力との間に関係がみられた。Aランクは11項目のうち,10項目においてB,Cランクより優れていた。AランクとCランクの差は明らかであったが,AとBランク,BとCランクの差はそれに比較して少なかった。Aランクは動体視力,焦点調節,深視力,眼と手の協応動作の4項目でB,Cランクより優れており,これらの視覚機能はボールゲームの状況判断の知覚的部分において重要な働きをしているものと考えられた。