- 著者
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郷久 鉞二
- 出版者
- 一般社団法人日本心身医学会
- 雑誌
- 心身医学 (ISSN:03850307)
- 巻号頁・発行日
- vol.38, no.3, pp.197-202, 1998-03-01
- 被引用文献数
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2
過去20年間に心身症外来で扱った更年期障害患者402例について分析した。(1)更年期障害患者の58%に、性欲の減退がみられた。(2)セックスレス夫婦は, 50代の更年期障害患者で25%, 60代で80%であった。(3)にもかかわらず, 性障害患者の27%が50歳以上で占められていた。(4)更年期障害患者の65%がホルモン補充療法を受けており, 受けた群の方が受けなかった群より予後が良く(p<0.01), (5)特に心身症型では受けた方が予後が良かった(p<0.01)(6)身体症状としては性器の症状が最も多く, 心因として, 孤独, 生きがい, 家族関係と密接な関連があるものが多かった。以上から, 更年期女性にとって, 性役割が非常に重要であることがわかった。