著者
倉本 惠生 酒井 敦 酒井 武 田淵 隆一
出版者
応用森林学会
雑誌
森林応用研究 (ISSN:13429493)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.107-111, 2000-03-20 (Released:2018-01-16)
被引用文献数
1

四国西南部,四万十川流域において,暖温帯性針広混交林のリターフォールの季節変化と年間リターフォール量を調べた。1997年12月から1998年11月までのリターフォール量には明瞭な季節変化がみられ,1月,5月,および10-11月にピークがみられた。組成別にみると,広葉では,5月と9月に落下が集中し,枝と樹皮は10月の集中落下と1月の小ピークが観察された。その他の細片の落下は10-11月に激増しており,そのほとんどが針葉であった。年間リターフォール量は,3.94ton・ha^<-1>であり,うち33.5%が広葉で占められていた。また, 16.9, 6.0および43.6%は,それぞれ,枝,樹皮,および,その他の細片で占められていた。広葉のリターフォール量は,尾根部より斜面部で多く,針葉では逆に,尾根部で斜面部よりも多かった。これらの違いは,地形に対応した上木樹種組成の違いを反映していると考えられる。
著者
酒井 武則 古川 慎哉 三宅 映己 上田 晃久 小西 一郎 横田 智行 阿部 雅則 日浅 陽一 松浦 文三 恩地 森一
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.301-303, 2009-04-30 (Released:2010-03-01)
参考文献数
9

症例は57歳,女性.主訴は口渇.1995(平成7)年より高血圧,高脂血症で外来通院中.2002(平成14)年10月の健診でFPG 220 mg/dlを指摘され,精査目的で受診した.普段から毎朝4単位程度の果物を摂取していたが,加えてみかんを10個から15個程度連日摂取していた.外来受診時には空腹時血糖値が198 mg/dlであったが,尿中ケトン体は陽性で,ケトーシスを伴った2型糖尿病と診断した.果物の大量摂取がケトーシスを伴う糖尿病の原因となった報告は極めて少ない.みかんはショ糖が多いことや水分の含有量が多いなどの特徴があるため,ソフトドリンクケトーシスと類似した機序でケトーシスを呈したものと考えられる.果物過剰摂取によって発症したケトーシスを合併した2型糖尿病の特徴を明らかにすることは非常に重要であると考えて報告する.