著者
重松 武史 牧尾 健司 中村 拓生 佐野 博之 上村 健登 西庵 良彦 宮本 孝
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.52, no.10, pp.593-598, 2019 (Released:2019-10-30)
参考文献数
17

症例は75歳男性, 透析歴は17年. 2年前よりγ線滅菌PS膜によるOn-LineHDFを施行し, 安定した経過であったが, ある時期から開始直後に収縮期血圧が70mmHg台へと低下し気分不良を伴う透析困難症となった. まずPS膜の不適合を疑い, HDモードに変更し, CTA膜やEVAL膜 (いずれもγ線滅菌) と膜素材や抗凝固薬を変更したが改善には至らなかった. 治療初期に除水速度=0mL/hやECUMも試したが血圧低下を防ぐことはできなかった. BV計でBV波形を観察したところ, 治療開始直後に異常に上昇する波形が得られ, 膜の不適合が原因で血管透過性が亢進していると判断した. γ線滅菌膜ではなく高圧蒸気滅菌PS膜に変更したところ, 血圧低下や気分不良は消失し安定した治療が行えた. BV波形も異常波形ではなくなった. 今回は同一素材で滅菌法が異なる膜への変更が有効であり治療条件は滅菌法も意識することが重要である. また治療条件変更の有効性の判定に, BV計の波形観察が有用であった.
著者
井上 勝広 重松 武 尾崎 行生
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.547-551, 2007-10-15
被引用文献数
3

アスパラガスの半促成長期どり栽培において,立茎開始時期と親茎の太さが若茎の階級別収量に及ぼす影響について検討した.立茎開始時期が遅いほど春芽の収量は高かったが,夏芽の収量は減少した.全期間の収量性は春芽の収穫開始50〜60日後に立茎した区で最も高かった.また,直径10〜14mmの親茎を立茎した場合に,夏芽,翌年の春芽,年間収量およびL級の収量が最も高かった.