著者
一村 信吾 黒河 明 中村 健 野中 秀彦
出版者
The Japan Society of Applied Physics
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.673-677, 1998

液体オゾンの平衡蒸気圧を制御して高純度オゾンビームを供給する手法・装置と,高純度オゾンビームをシリコンの酸化反応,およびシリコン基板上の有機薄摸のエッチング反応に用いた研究を紹介した.オゾンと酸素ガス(分子)による酸化・エッチング反応の比較,およびこれらの表面反応の2倍高調波発生法 (SHG) とX線光電子分光法 (XPS) を用いた解析結果を遅して,オゾンから解離生成した原子状酸素の果たす役割と効果,およびオゾン照射と同時に紫外光を照射することで生成できる励起状態原子状酸素の優れた特徴を明らかにした.
著者
一村 信吾 中村 健 黒河 明 野中 秀彦 村上 寛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPM, 電子部品・材料
巻号頁・発行日
vol.97, no.220, pp.13-18, 1997-08-04

高純度のオゾンを供給できるオゾンビーム発生装置を用いて、極薄シリコン酸化膜の形成におけるオゾンの効果を検討した。加熱清浄化によって得たSi(111)及びSi(100)面をスタート表面として、高純度オゾンによるシリコンの酸化を酸素分子による酸化と比較した。酸化に伴うシリコン表面の変化は、X線光電子分光法(XPS)によるOls強度変化、Si2pの形状変化、ならびに2倍高調波発声法(SHG)の強度変化で調べた。これから、オゾンがシリコン表面で解離して生成する原子状酸素が、高い反応確率でシリコンのバックボンドに挿入し完全性の高いSi-O-Siネットワークを形成するというオゾン酸化の特長を明らかにした。