著者
三村 寛一 / 野中 耕次 / 安部 惠子
雑誌
大阪経大論集 (ISSN:04747909)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.9-20, 2007-07-16

23~68歳の初マラソンに挑戦する一般市民ランナーを対象にホノルルマラソンレース中の心拍数変動、レース前後の体重ならびに自覚的疲労感を測定した。参加した38名全員が無事完走することができ、レースタイムの平均は男性が5.4±1.3時間、女性が5.7±0.7時間であった。レース中の心拍数は対象者により様々な変動を示した。また、体重は男女ともレース後に有意な減少が認められた。疲労自覚症状の訴え率はII群を除き、レース後に上昇することが認められた。以上により、マラソンは各自の適切なペースを維持することにより初心者でも完走することが可能であり、健康を維持するための適切な運動であることが明らかになった。
著者
寺本 敏 山本 栄一 野中 耕次 黒木 修一
出版者
九州病害虫研究会
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.170-175, 1992-10-30 (Released:2009-05-22)
参考文献数
1
被引用文献数
1 1

1.果樹を加害するツヤアオカメムシおよびチャバネアオカメムシの後期(8~11月)発生量の長期予察を目的として,各種気象データ,4~7月の予察灯誘数データから8~11月の予察灯誘殺数を求める予察式を重回帰分析により作成した。2.得られた重回帰式のうち,過去のデータに対する適合性が優れ,早期に予測値を得ることができる最良モデルの説明変数には,両種カメムシとも前年夏期および当年春~夏期の気象要因(平均気温,日照時間)が含まれ,さらにツヤアオカメムシには4~7月の予察灯誘殺数が含まれた。3.最良モデルの予測性を両種で比較した場合,チャバネアオカメムシの適合度がやや劣ったが,ツヤアオカメムシでは,6月末の比較的早い時期での予期予察の可能性が示唆された。4.重回帰分析の結果から,2種カメムシの多発被害をもたらす気象要因として,前年夏期(6一一8月)が高温で日照時間が多く,当年春~夏期(3~6月)が高温で日照時間の少ないこと,さらに当年7月下旬以降10月中旬頃までに台風の影響を強く受けることが想定され,前者は本種個体群の増殖に好影響を与え,後者は成虫の飛翔行動を誘起するものと推察された。