著者
楊 川 野間口 隆郎 高 鶴 谷口 洋志
出版者
経済研究所
雑誌
経済研究所年報 (ISSN:02859718)
巻号頁・発行日
no.53, pp.333-354, 2021-10-05

本稿では,コロナ禍における日本と中国の大学でのオンライン授業の比較を通じて,政府の支援策,オンライン授業のためのインフラ,オンライン授業の方式,オンライン授業の教育効果について考察した。 コロナ禍前には,日本の大学生は,他国の大学生と比べると勉強意欲が低いとされる一方,教師による学生評価は不透明で,学生同士の競争も少ないといわれてきた。コロナ禍発生後は,オンライン授業の導入により,教師と学生の間での情報共有が進展し,学生の学習意欲や姿勢も情報として把握されるようになったことから,学習への意欲や姿勢が強まった。こうした教育過程の可視化は学生間の競争を促し,教育効果の向上につながることが期待される。 以上の考察を通じて,本稿では,オンライン教育を通じて日本の大学の教育効果が上がっているという仮説を提示した。今後は,対面授業とオンライン授業を組み合わせたハイブリッド型授業とオンラインだけの授業との比較考察,とくに教育効果の違いについて検討する必要がある。
著者
野間口 隆郎
出版者
名古屋商科大学
雑誌
NUCB journal of economics and information science (ISSN:13466097)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.99-108, 2013-03

本論文の目的は、事業承継において、後継経営者が必要とする経営者能力を、どのような活動から獲得することができるかということを考察することである。本論文では中堅・中小企業のように、明確に機能組織や事業組織を分化していない企業において、後継経営者が新規事業や経営改革プロジェクトのプロジェクトマネジャーを務めることで、その必要な経営者能力を獲得するという側面に着目する。そのため経営者能力に関する先行研究が主張する個々の能力に対して、プロジェクトマネジャーに必要な知識体系であるPMBOKが、どの程度満たしているかを考察する。その上で、後継経営者がプロジェクトマネジャーとして活動することが、経営者能力を獲得する一つの方策であることを提案する。
著者
野間口 隆郎
巻号頁・発行日
2012

筑波大学博士 (システムズ・マネジメント) 学位論文・平成24年10月31日授与 (甲第6334号)