著者
蚊野 浩 金出 武雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.1810-1818, 1996-11-25
被引用文献数
36

ステレオ視における重要な問題にステレオ画像対からの対応点探索とステレオカメラ校正がある.対応点探索はエピポーラ線と呼ばれる直線上を探索することにより実行されるが,カメラの視点を任意の位置・方向に置くことを許した場合,その幾何学的条件が複雑になる.本論文では対応点候補の抽出が,3次元空間に仮想的に配した一連の平面による基準カメラ画像から検査カメラ画像への射影変換を用いることで簡単に記述できることを示す.またこの性質を利用したステレオカメラの校正法として,シーン中に存在する二つの平面をステレオカメラに観察させ,一連の射影変換行列を内挿および外挿する方法を提案する.本ステレオカメラ校正法は特別な校正パターンを必要とせず,カメラパラメータを明示的に求める必要もないため非常に簡便である.しかも,ピンホールカメラモデルに基づく従来のステレオカメラ校正法に比較して精度が優れている.
著者
都築 勇司 藤吉 弘亘 金出 武雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.1, pp.101-108, 2007-01-12
被引用文献数
23

本稿では,特徴点追跡法について述べる.提案手法は,回転・スケール変化・照明変化による画像の変化に不変なSIFT(Scale Invariant Feature Transform)特徴量を用い,Mean-Shift探索により追跡を行う.評価実験により,回転やスケール変化を含む対象物体の移動に対しても追跡可能であることを確認した.また,追跡結果の表現法として,追跡点をセグメンテーションすることなく動線を表現する方法について述べる.点の移動方向と密度により表示する色を決めることで,移動の方向と頻度を表現する.本手法により,長時間に及ぶ人の追跡結果をビジュアライゼーションし,移動の流れが表現されていることを示す.This paper presents a method of point feature tracking using SIFT(Scale Invariant Feature Transform).Our approach uses the Mean-Shift searching to track a point based on the information obtained by SIFT. Since the SIFT feature is invariant to changes caused by the rotation, scaling, and illumination, we can obtain higher tracking performance than the conventional approach. Using the trajectory of the points obtained by the proposed method, it is possible to visualize the traffic line of pedestrians.
著者
永橋 知行 藤吉 弘亘 金出 武雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.51, pp.69-74, 2006-05-18

従来、物体識別には形状やテクスチャ情報に基づく特徴が識別器への入力として用いられている。これらの入力特徴は、物体領域全体を大局的に捉えたものであり、その物体の構造情報は用いられていない。そこで、本稿では混合正規分布モデルを用いて記述した物体の構造パターンに基づく識別法を提案する。本手法は、検出された物体領域に混合正規分布モデルを当てはめ領域分割を行う。分割後の各領域から求めたテクスチャと形状に基づく特徴量をノード、2つの正規分布間の距離をエッジとするグラフを作成する。各クラスの参照グラフと入力グラフとの距離を算出し、kNN法を用いて移動体を自動車/人/複数の人/二輪車に識別する。評価実験の結果、全体から得られる特徴量に構造情報を加えることで、識別率を向上させることができた。Current feature-based object type classification methods use texture and shape based information derived from image patches. Generally, input features such as aspect ratio are derived from some rough characteristics of the entire object. However, we derive input features from parts-based representation of the object. In this paper, we propose a method to distinguish object types using structure-based features described by a mixture of Gaussian distribution. Our approach uses the Gaussian fitting onto object image to segment into several sub-regions, each of which is related to a physical part of the object. We model the object as a graph, where the nodes contain texture and shape information obtained from the corresponding segmented regions, and the edges contain the distance information between two connected regions. Calculating the distance of the reference graph and the input graph, we can classify an object into single-human/human-group/vehicle/bike using k-NN based classifier. We demonstrate that we can obtain higher classification performance when we use both conventional features and structure-based features compared to using only conventional features or only structure-based features.