著者
土屋 誠司 佐竹 純二 近間 正樹 上田博唯 大倉計美 蚊野 浩 安田昌司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.3, pp.95-102, 2006-01-13
被引用文献数
6

我々は,ユーザが視聴するTV番組の履歴を基に,ユーザの好むTV番組を推薦するシステムの開発を行っている.本システムは,EPGから得られる言語情報(番組タイトル,出演者名,番組概要文章)を利用して,ユーザの嗜好を推定し,ユーザが好むと思われるTV番組を推薦する.本研究では,システムをNICTのユビキタスホームにおける実サービスとして実装し,生活実証実験の中でテスト運用した結果に基づいて,その有用性とシステムがユーザの嗜好に与える影響などについて検討を行う.We developed a TV program recommendation system based on user's TV watching history. This system estimates user's interests using data of EPG such as TV program's titles, performer names and summaries of TV program, and then recommends the suitable TV programs for the user's interests. We implemented the system as one of application services in the Ubiquitous Home of NICT. In this study, we show the experimental results on the Ubiquitous Home and discuss problems about the influence of the system upon user's interests and the effectiveness of the system.
著者
藤山 晃治 岩崎 直哉 海部 陸 蚊野 浩
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.6, pp.203, 2006

MP3などの圧縮オーディオでは聴感的に影響が少ない情報が削減されるため、高周波成分の情報が少なくなり、圧縮率を上げると音質が劣化してしまう。我々はロバスト制御理論であるサンプル値制御理論に着目し、CD音源が含むと想定される同程度の高周波成分を、補間によって圧縮オーディオ信号に持たせることで音質を改善することを試みた。その結果、PEAQと呼ばれる聴感対応客観評価法によって、MP3の音質を著しく改善できることを確認した。
著者
千葉 直樹 蚊野 浩 美濃 導彦 安田 昌司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.1581-1589, 1999-10-25
被引用文献数
56

複数の静止画像からパノラマ画像を自動合成する手法を提案する.我々の手法は従来手法よりも処理が高速で,かつ自由なカメラ運動で撮像された奥行の深いシーンでも合成可能である.これを実現するために画像特徴 (小方形領域) を用いた,次の二つの特長を有する手法を提案する.第1は,階層的オプティ力ルフロー推定に基づいて画像特徴の対応を得た後,線形解法により変換行列を算出する高速な変換行列算出方法である.この方法により,画像間の幾何学的な変形を高速かつ正確に行うことが可能になった.第2は,シーンが単一平面で近似できない場合に,画像特徴を頂点とする三角パッチに分割し,各パッチごとに平面射影変換行列を算出することで,奥行が深いシーンへの対応を可能としたことである.ここで,平面射影変換行列を求めるためには,通常4組の対応点が必要であるが,3組の対応点がら算出する手法を提案する.最後に実画像を用いた実験により,本手法の有効性を示す.
著者
金出 武雄 蚊野 浩 木村 茂 川村 英二 吉田 收志 織田 和夫
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.261-267, 1997-03-15
被引用文献数
15 5

A video-rate stereo machine has been developed at Carnegie Mellon University with the capability of generating a dense range map, aligned with an intensity image, at the video rate. The target performance of the CMU videorate stereo machine is: 1) multi image input of 6 cameras; 2) high throughput of 30 million point×disparity measurment per second; 3) high frame rate of 30 [frame/sec] ; 4) a dense depth map of 240×256; 5) disparity search range of up to 60 [pixel] ; 6) high precision of up to 8 [bits] (with interpolation) ; 7) uncertainty estimation available for each pixel. The stereo machine is based on a multi-baseline stereo method. The basic theory requires some extensions to allow for parallel, low-cost, high-speed machine implementation. The three major ones are: 1) the use of small integers for image data representation: 2) the use of absolute values instead of squares in the SSD computation (SAD instead of SSD) ; and 3) camera geometry compensation capability for precise camera alignment. The stereo machine successfully generates disparity map of 200×200 with 23 steps of disparity search range in the video rate.
著者
蚊野 浩 金出 武雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.1810-1818, 1996-11-25
被引用文献数
36

ステレオ視における重要な問題にステレオ画像対からの対応点探索とステレオカメラ校正がある.対応点探索はエピポーラ線と呼ばれる直線上を探索することにより実行されるが,カメラの視点を任意の位置・方向に置くことを許した場合,その幾何学的条件が複雑になる.本論文では対応点候補の抽出が,3次元空間に仮想的に配した一連の平面による基準カメラ画像から検査カメラ画像への射影変換を用いることで簡単に記述できることを示す.またこの性質を利用したステレオカメラの校正法として,シーン中に存在する二つの平面をステレオカメラに観察させ,一連の射影変換行列を内挿および外挿する方法を提案する.本ステレオカメラ校正法は特別な校正パターンを必要とせず,カメラパラメータを明示的に求める必要もないため非常に簡便である.しかも,ピンホールカメラモデルに基づく従来のステレオカメラ校正法に比較して精度が優れている.