著者
吉原 真由美 金子 尚史
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.43-49, 2023 (Released:2023-02-28)
参考文献数
13

【目的】後期高齢者において透析モダリティの違いによってADLや生命予後,認知機能に差が生じるのかを明らかにすること.【方法】新規にHDあるいはPD導入となった75歳以上の患者を前向きに登録し,バーセルインデックス・KPSを3か月毎,HDS-Rを6か月毎に2年間測定した.【成績】2年間の組み込み期間でPD群18名,HD群40名が組入れとなった.平均年齢はPD群が有意に高齢であった.バーセルインデックス,KPSの組み込み時の値からの変化量はHD群で有意に高値となりPD群との間に有意差を認めた.HDS-Rは両群とも有意な変動は認めなかった.死亡と研究継続困難と判断されるADL・認知機能の低下で定義した観察中止までの期間は両群で有意差は認めなかった.【結論】HD群は透析開始後有意にADLが改善した.PD群はより高齢であるも,HD群と比べ認知機能の低下や観察中止までの期間に差を認めなかった.
著者
金子 尚史 植田 哲郎 野村 眞吾 杉山 敬三 竹内 和則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.395, pp.153-158, 2006-11-22
被引用文献数
7

大規模災害発生時の問題の一つとして,通信インフラ障害による被災地との通信の断絶がある.被災者の安否確認や救援作業を迅速・的確に行うために,通信インフラを早急に確立することは重要である.通信インフラを早急に確立する有力な手段として,コグニティブ無線を用いた可搬型の基地局による自律的なネットワーク構築が検討されている[1][2].コグニティブ無線では,周辺の無線環境を認識し最適な無線メディア(無線リソース)を選択することから,無線環境を正しく認識することが重要であり,現在の無線環境のみならず無線環境を予測することが出来れば,さらなる周波数利用効率の向上やスループット向上等が期待できる.本稿では,コグニティブ無線基地局の無線メディアの有力な候補のひとつであるIEEE802.11(無線LAN)における無線環境認識・予測について検討を行った.無線環境情報が送信される周期が比較的長い場合を想定し,実環境での無線LANキャプチャデータから実測値と予測値との比較を行った.その結果,回帰直線による予測値は,良くても平均値を用いた場合と同程度であった.